6月末に、有休を取って日帰り旅行をしてきました。
朝から夜まで盛りだくさんの旅行計画を練り、向かった先は岐阜市です。しばしば名鉄名古屋本線を利用するのですが「そういえば岐阜まで乗ったことがないなぁ」なんて思ったんですよ。名古屋から岐阜は名鉄の特急だと1時間もかからないのですね。そりゃあ岐阜市の人は新幹線に乗るのに岐阜羽島駅なんか使わないよなと思いました(え)
最初に向かったのは、岐阜市のランドマーク・金華山です。頂上には斎藤道三や織田信長が居城とした岐阜城があります。
金華山の頂上へは、麓の岐阜公園から「ぎふ金華山ロープウェー」で登ることもできますが、今回は自らの足で金華山に登るのが目的です。金華山の頂上へと続く登山コースは10種類あるのですが、今回選んだのはその中でも最も険しいとされる「馬の背登山道」です。最短距離で上まで登れるのですが、道中に断崖や急勾配を含んでおり、非常に歯応えのあるコースとなっているのです。
そんな馬の背登山道に、登山は初心者でも、毎日ピクミンと一緒に花を植えているので健脚には自信のある僕が、果敢に挑戦してきました!
老人・幼児には無理!?険しすぎる馬の背登山道
たまには山に登って自然と触れ合うのも良いですね。
そう… 登山ダイエットです!最近美味しいお菓子が多すぎます!!
いやぁ、大変だねぇ…
なまこマンさんも他人事じゃないですよ!プールトレーニングはどうなったんですか!!
名鉄名古屋駅から名鉄に揺られて終点の名鉄岐阜駅で下り、名鉄岐阜駅からは学生でいっぱいの岐阜バスに揺られることしばし。岐阜公園に到着しました。
岐阜公園の目の前にあるファミリーマートにて、登山のための行動食を補充しておきます。エネルギーと水分を摂取して、準備は万全です。おっと、GoProもセッティングしておかないとですね!
公園内の遊歩道から、山肌に沿って伸びる細い道へと進路を変えると、金華山登山が始まります。序盤の道のりは、勾配こそなだらかではあるのですが、地面に岩がむき出しで、なかなか手荒い歓迎だったりします。
つづら折りの道を進んで小さな広場に出ると、ここからいよいよ、金華山で最も険しいとされる馬の背登山道が始まります。どれだけ険しいかというと…
「老人・幼児には無理です」
もう、看板が言い切っちゃってますからね!あまりに簡潔かつド直球な注意書きに笑っちゃいました。岐阜県本巣市の国道157号線にかつてあった「危険 落ちたら死ぬ!!」という看板を連想します。ですが、僕は敢えてこの道に挑戦します。被っていた帽子をヘルメットへと変え、意を決して突き進みます!
えっと… 本当にこっちに?
このぐらい荒療治しないと、夏は迎えられません!!
崖じゃないですかぁ~!
なるほど。確かにこれはのっけから厳しいですね。分岐点から少し歩いたところで、いきなりむき出しの岩肌に出迎えられました。言い換えると、ここで怖気づいたのだとしたら、引き返すなら今のうちです。
これを「道」と呼ぶには抵抗がありますが、頂上へ向かうには進まなければなりません。岩のくぼみに足をかけ、急なところでは両手も支えにして、えっちらおっちらと登っていきます。
このような崖を登るときの基本動作は「三点支持」と呼ばれています。崖にしがみついた状態から、手もしくは足を動かすときには、動かす手や足は必ず一本だけにしておき、残りの三本の手足は崖から離さないようにします。これを小刻みに繰り返して少しずつ登っていくのが三点支持です。斜面は急ですが、ボルダリングのクライミングウォールと比べると「地面に足が着いている」という感覚が強い分、怖さは感じませんでした。
そんな崖登りが、一度や二度ではなく、延々と続きます!
重い荷物を背負いながら、決して冷涼とは言えない環境下で険しい山道を登っていくので、なかなか疲れます。もっとも、雨に降られるよりはマシでしたが。晴れてくれて本当に良かったです。自分は健脚の持ち主だと思っていたのですが、どうやらそれはあくまで舗装路に限った話だったのだなと、息を切らして崖を登りながら思いました。
しんどいです!見上げても頂上まで遠いです!
かといって、ここまで来て引き返すのもそれはそれで苦行だよ…
上を見上げても、まだ終わりは見えません。馬の背登山道の前半は崖登りばかりで、体力をどんどん削っていきます。
中間点と書かれた大きな岩がありました。「まだ半分残っている」ということをポジティブに捉えられるか、ネガティブに捉えてしまうかはそれぞれですが、前半戦でかなり疲れてしまった僕は「まだ半分も残っているのか…」と気が遠くなってきました。汗は滴るのを通り越して、流れ落ちています。けれども、登り始めてしまった以上、登るのも、途中で下りるのもどちらも厳しい選択です。少なくとも立ち止まっていたら永遠に終わらないので、とにかく前へと進んでいきます。
一見道には見えないような岩肌でも、ロープが張られているおかげでここが整備された登山道であることがわかります。ロープを見失わないようにしつつ、無理なく登れるルートを探しながら進んでいきます。よく見ると、きちんと手や足をかけて踏ん張ることのできる場所はあるんですよね。
馬の背登山道の後半戦は、入り組んだ木の根っこを乗り越えるのがメインとなります。金華山は江戸時代から入山や伐採が制限されており、現在も国有林・鳥獣保護区に指定されていることから、手つかずの状態の自然が多く残っています。登山道を進みながら、その美しい自然を感じることができます。さながら物語の中の世界を進んでいるかのような幻想的な風景ですが、木の根っこは濡れていると滑りやすいので足元には注意しましょう。
心を無にして登り続けると、視線の先に、これまでの岩肌や木の根っことは明らかに異なる人工的な階段が見えてきました。これは、もしかして…!
一段一段登っていきます。足がなかなか上がらないので、手すりを両手でガッチリと掴みながら進むと、舗装された道にたどり着きました。
馬の背登山道完走です!岐阜城天守閣に近い場所に通じており、出口から左手の方向には岐阜城が見えます。上まで登り切るのに、1時間ほどかかったように思います。途中で、明らかに僕より慣れている登山客にすいすいと抜かされました(笑)
この、スカッと広がる景色が最高のご褒美ですよ。登って良かったと、心から思えました。
疲れましたけれど、なんとか登り切れてよかったです!
帰りはロープウェイで…
馬の背登山道から下山もしてみようかと思っていたのですが、スケジュールと体力の都合上、帰りは「ぎふ金華山ロープウェー」を使用することにしました。ぎふ金華山ロープウェーは基本的に、毎時00分から15分間隔で運行しています。片道チケットを購入し、やってきたゴンドラに乗り込みました。
ゴンドラの中ではガイドさんが金華山や岐阜城の説明をしてくれます。それを聞きながら景色を眺めていると、およそ4分ほどで麓の岐阜公園に到着します!あれだけ苦労して登ったのに、とてもあっけない気がしましたが、これは言い換えると、金華山は本格的なトレッキングと気軽な観光のいずれも楽しむことができる、一粒で何度も美味しい山であるということなのかもしれません。
なお、ぎふ金華山ロープウェーの運賃は、
大人(12歳以上):往復1300円/片道800円
小人(4歳以上12歳未満):往復650円/片道400円
となっています。4歳未満の子供は乗車券所持者1名につき1名無料であるほか、障がい者割引や団体割引もあります。詳しくはぎふ金華山ロープウェーの営業時間と運賃のページをご覧ください。
(おまけ)馬の背登山道の登山動画を投稿しました
馬の背登山道の雰囲気や道の険しさをお伝えできるように、頭にGoProを付けて登ったのですが、この記事の投稿に併せて、登山動画も作ってみました!馬の背登山道の道のりの全てをほぼノーカットで動画化しています。
素材垂れ流しでなく、倍速、字幕、モザイクといった編集や、ナレーションにも挑戦してみました。編集ソフトを軽量なAviUtlに変更したおかげで、ノートパソコン(dynabook)でもなんとか編集ができています。
映像をそのまま流すと冗長になりすぎると思ったので大部分を3倍速にしていますが、その弊害で画面が大きく揺れるのでご了承下さい…(多少、画面酔い対策はしています)
今後もこういう体を動かすアクティビティを積極的に動画にしていけたらと思っています!
※訪問時点での情報です。
金華山登山コースの紹介ページはこちら(岐阜市公式ホームページ)↓
ぎふ金華山ロープウェーのWebサイトはこちら↓
徳島県にある西日本最大級のロープウェイ「太龍寺ロープウェイ」への搭乗記録はこちら↓
コメント
岐阜と名古屋って近いですよね。
2015年に岐阜に遠征に行って試合が終わった後に「近いからおいでよ」と誘われ名古屋の同級生と飲みました。
金華山にも登りました。こんな険しいコースがあるとは。私はその大会で膝をけがしてしまったので軟弱にもロープウェイでした。岐阜城しか記憶に無くてレストランなどがあることは全く記憶にありませんでした(^^;
その日は天気が良くて眺めは素晴らしかったです。写真は薄曇りのようですが雲が高くて良かったですね。
コメントありがとうございます。
名古屋から岐阜までは本当に気軽に行くことができました。名鉄特急だとかなり近いです。これからも定期的に足を伸ばそうかなとも思いました。
訪問日は梅雨の真っ只中で、直前まで晴れるかどうかも怪しかったのですが、どうにか良い天気になってくれました。
馬の背登山道は登山趣味の方の間では手軽に登れる本格的なコースとして人気なようです。かなりたくさんの健脚な常連さんとすれ違いました。