登山好きな職場のおじさんから山歩きに誘われたので、せっかくなのでお付き合いすることにしました。なまこマンの活動は基本的に孤高(ぼっちとも言う)なので、こうやってアクティビティに誘ってもらえるのは嬉しいものです!やはり同行者がいてくれると、旅やアクティビティの楽しさを分かち合えますからね。
名古屋を離れ、職場のおじさん(以下Sさん)の運転で向かった先は、岐阜県八百津町の「五宝滝公園」です。五宝滝はその名の通り、5つの滝が一箇所に集まった岐阜屈指の名瀑です。夏本番を控えた梅雨明け前(訪問当時)の時点で、既に嫌になっちゃうような暑さでしたが、だからこそ滝のそばで爽やかに汗を流しながら、涼んできました!
パワーレベリングハイキング
僕がSさんと共に五宝滝へ向かったのは、何もただハイキングを楽しみたかったというだけではありません。二人とも、登山スキルを可及的速やかに伸ばす必要があったからです!
というのも。
(Sさん)なまこマンさんは登りたい山ってありますか。
うーん。僕は山のこと全く知らないんで… Sさんにお任せします!
それなら『前穂』に登りたいんだけど。
じゃあ、そこにしましょうか!
僕とSさんはこんな感じで、Sさんが登ってみたいという、北アルプスの前穂高岳を登ることに決めたのですが…
前穂高岳ってどんな山なんだろう?えーと…
(海鼠検索中…)
登山道の『重太郎新道』険しすぎん?上級者向け?難関…?
Sさんの目指す前穂高岳までの道のりは、どうやら初心者にはかなり厳しい険しさのようなのです!上高地から岳沢小屋を経て前穂高岳方面へと向かう登山道「重太郎新道」は、登山趣味の方の動画やブログを見る限りでは、険しい岩場登りや鎖場が連続するようです。先日紹介した岐阜・金華山の「馬の背登山道」をさらに凶悪にした感じでした。
地形図を見てみると、等高線に対して登山道が垂直に走っています。見かけ上は最短距離で登れそうですが、それは要するに山の斜面に沿って一番険しいところを登るってわけですからね… 僕は子供の頃に吉田ルートから富士山に登ったことがありましたが、吉田ルートが「道」なら重太郎新道は「崖」でした(苦笑)
よって、登山にあたっての体力を確かめるべく、僕たちは名古屋から日帰りで行ける手軽な山登りスポットとして、五宝滝公園へ向かうことにしたのでした(先日の金華山も前穂高岳に備えての練習の一環です)。
五宝滝公園の入口から最高地点までの高低差は50mほどとなっています。この50mの上り下りを4回繰り返し、合計200m上り下りします。この200mというのは、紀美子平1から前穂高岳山頂2までの高低差に近い数字です。
そりゃあ、ハイキングコースを200m上り下りするぐらいでは重太郎新道の攻略には足りないでしょう。ですが、そもそもこれに耐えられないようなら、前穂高岳への挑戦など夢のまた夢… というわけで、山登りの感覚と、200m分の上り下りに堪えうる体力があるかを確認するために、僕たちは五宝滝公園へと向かったのでした。
宮本武蔵も修行した名瀑
八百津町の中心市街地から、木曽川の支流である荒川に沿って山道を進むと、五宝滝公園の駐車場にたどり着きます。
車の外に出ると、心地の良いせせらぎの音が聞こえてきます!青々とした森の中を、清らかな水が流れる様子に、心が洗われます。
五宝滝公園のハイキングコースは、荒川に沿うように続きます。登山用の装備や熊鈴をセットし、滝へ向かいます。
神々しい木や見事すぎる彫刻を見ながら歩みを進めていくと、分岐が現れました。山の中へと入っていきます。分岐を真っ直ぐ進むとバーベキュー場(もとはうす)があります。
ここからはハイキングコースを進んでいきます。ハイキングコースは鬱蒼と茂った緑のトンネルのようになっています。梅雨の最中でしたが、訪問日は幸いにも気持ち良く晴れてくれました。ゆえに陽射しもなかなかのものでしたが、木陰で陽射しが遮られるため、快適に歩くことができました。
早速、滝が見えました。これは「三の滝」という滝です。寄りで見ると、よくある滝なのですが…
引きで見ると、この滝の真骨頂が現れます。見てください。滝の上に、さらに滝があります!
三の滝の上流には、二の滝と一の滝があり、これらの3つの滝が重なっているのです。滝の上に滝が重なる様子は、壮観の一言です!
ハイキングコースはここから、5つの滝を巡りながらぐるっと一周するように伸びています。そして、ここからのルートは急勾配です。馬の背登山道よりはましとはいえ、五宝滝公園のハイキングコースも思いのほか岩がゴツゴツとしており、なかなか険しいです。
さらに、角度の急な長い階段も越えていかなければなりません。ですが、前穂高岳へと続く重太郎新道には階段どころかはしごがあるわけなので… ここで音を上げるわけにはいかないと、Sさんの後に続き登っていきます。
険しいハイキングコースの中にも、癒しがあります。勢いよく流れ落ちる水しぶきで、見事な虹ができています!これは良いものを見られました。さらに上まで登っていきます。
こうして、ハイキングコースの一番高いところに到着しました。スカッと開けた景色が見えるわけではないのですが、ここでほっと一息、休憩します。
そして、今度は下りです。山は登るより下る方が大変だといいます。60代後半のSさんは「じじいだから」と謙遜されていましたが、登山経験豊富ゆえにすいすいと下りていきます。逆に僕は踏み外しを恐れて、慎重な歩みになってしまいます。経験と若さとで良い具合にバランスのとれたチームではないでしょうか(え)
第4の滝「円明の滝」が見えてきました。ハイキングコースに沿って歩いて、最も滝に接近できるのがこの場所ですね。とてもダイナミックですし、飛び散る水しぶきが暑さを忘れさせてくれます。そしてあふれんばかりのマイナスイオン!目には見えませんが!昔、マイナスイオンが出るという触れ込みのシリコンのリストバンドに憧れていたのを思い出しました(笑)
五宝滝は、かの宮本武蔵が若き日に修行した場所であるともいいます。剣の修行だけでは極めることのできない、独自の境地を切り開くべく、八百津の大仙寺にて禅の教えを請いました。円明の滝は、宮本武蔵が20歳の頃に開いた剣術の流派「円明流」にちなんで名付けられています。
第5の滝「二天の滝」(これも宮本武蔵が開いた剣術流派『二天一流』にちなんでいます)が見えたら、ハイキングコースの一周が終わり、スタート地点近くに戻ってきました。
これでまずは50mを上り下りしたということなので、ここから残り3往復頑張ります…
(海鼠往復中…)
無事に4往復を終え、本格的に暑くなる前に撤退しました。登山後は八百津の西友にて、Sさんとオールフリーで乾杯しました。火照った体に冷たさと爽やかさが染み渡ります!
……なお、前穂高岳への挑戦は当初、7月14・15日に行う予定だったのですが、結局、荒天のため、9月に延期することになりました。猶予が生まれたため、僕は8月下旬あたりに個人的に別の山でもう一度登山の練習をしてこようと思います!
五宝滝公園 まとめ
岐阜県八百津町にある五宝滝公園では、5つの滝を楽しみながらハイキングをすることができます。ハイキングコースからは滝に接近することができ、マイナスイオンを存分に感じることができます。
中でも、連なる3つの滝が緑の中を流れる「一の滝・二の滝・三の滝」は見事な美しさです。
駐車場が完備されているため、ドライブがてら気軽に向かうことができますし、ハイキングコースはスニーカーで歩けないこともないです。名古屋から日帰りで気軽に行けるハイキングスポットとしておすすめです!ただし、公園内に自動販売機は無いので、水分は事前に準備しておく必要があります。八百津町内に西友やファミリーマートがあるので、そこがハイキング前の補給スポットとしておすすめです。
八百津町観光協会のWebサイトの五宝滝公園紹介ページはこちら↓
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