【道の駅巡り】宇津ノ谷峠(静岡県藤枝市・静岡市駿河区)

宇津ノ谷峠上り外観 道の駅

道の駅紹介

静岡-04 宇津ノ谷峠

1998年4月17日(第14回)登録、1999年開業

道の駅 宇津ノ谷峠
静岡県藤枝市岡部町岡部2190‐1

営業時間:8:00~20:00
定休日:1月1日

【スタンプ】

宇津ノ谷峠上りスタンプ

【記念きっぷ】

宇津ノ谷峠上り記念きっぷ表
宇津ノ谷峠上り記念きっぷ裏

※道の駅カード、記念指定券は販売していません。

※訪問時点での情報です。

国道1号線沿い。交通の要衝・宇津ノ谷峠を臨む小さな道の駅

(シリーズ・なまこマンの1泊2日道の駅巡りドライブの旅【豊橋~御前崎~富士山】

道の駅宇津ノ谷峠は静岡県藤枝市(旧志太郡岡部町)の国道1号線岡部バイパス沿いにある道の駅です。

駅名にもなっている宇津ノ谷峠というのは、旧東海道と国道1号線の通る峠のことです。平安時代から交通の要衝となっており、東海道時代には峠の東西にそれぞれ鞠子宿と岡部宿が置かれ、時代が下ると増大した交通量のためにトンネルが掘られ、現代に至るまで様々な人や車が行き交う場所です。

とても珍しいことに、宇津ノ谷峠を通るルートは、平安時代から使われていた「蔦の細道」も、旧東海道も、明治時代に掘られたトンネル(二代目宇津ノ谷隧道1)も、昭和時代に掘られたトンネル(三代目宇津ノ谷隧道、新宇津ノ谷隧道2)も、平成時代に掘られたトンネル(宇津ノ谷トンネル3)も通行可能となっており、特に蔦の細道はハイキングコースとしても親しまれています。道の駅宇津ノ谷峠はさしずめ現代の宿場といったところでしょうか。

宇津ノ谷峠上り駐車場

建物や駐車場は小規模です。本当に、道路わきのちょっとしたスペースがパーキングエリア兼道の駅になっているような感じです。限られたスペースの中に物産館、飲食・休憩スペース「おかべ茶屋」が詰め込まれています。

宇津ノ谷峠上り内部
宇津ノ谷峠上り内部2

ですが、限られたスペースの中に静岡の特産品や地場野菜、ドライブ中に欲しくなるお菓子類等が並んでいます。

宇津ノ谷峠上りグッズ

イケメンなキャラが描かれたオリジナルキャップもありました。品揃えはなかなかバラエティに富んでいます。

宇津ノ谷峠上りスタンプ

スタンプは、地元中学校(藤枝市立岡部中学校)の授業の一環で中学生がデザインしたものが使われています。2024年7月時点では猪澤真子さんの作品がスタンプのデザインとして採用されているようです。シンプルな中にも情報が詰め込まれた良い感じのデザインですね。中学生のデザインが採用されるということは、ここのスタンプは定期的に変更されるのでしょうか?有識者からの情報を募集します!

宇津ノ谷峠上り地蔵

買い物を終えて、とりあえず施設も一通り見終えたので、入口のところに置かれたお地蔵様に触れて道中安全を祈願しておきました。それにしても、右側のお地蔵さんは首がすごい向きを向いている気がするのですが大丈夫でしょうか。バンドリのシュールなギャグ漫画「バンバンドリドリ」のとあるシーンを思い出します(え)

ここまでだと、よくある小さな道の駅でしかないのですが…

実は…

宇津ノ谷峠下り外観

静岡-04 宇津ノ谷峠(下り)

1998年4月17日(第14回)登録、1999年開業

道の駅 宇津ノ谷峠(下り線)
静岡県静岡市駿河区宇津ノ谷82-2

営業時間:7:00~19:00

【スタンプ】

宇津ノ谷峠下りスタンプ

【記念きっぷ】

宇津ノ谷峠下り記念きっぷ表
宇津ノ谷峠下り記念きっぷ裏

※道の駅カード、記念指定券は販売していません。

※訪問時点での情報です。

上り線と下り線。2つの施設を持つ道の駅

道の駅宇津ノ谷峠は、国道1号線岡部バイパスの上り線と下り線に施設が1つずつある、世にも珍しい道の駅なのです4。先ほど紹介した藤枝市側の施設は上り線側の「道の駅宇津ノ谷峠(上り)」であり、下り線側の「道の駅宇津ノ谷峠(下り)」は宇津ノ谷トンネルの向こう側の静岡市駿河区にあります。

宇津ノ谷峠上り静岡市側
道の駅宇津ノ谷峠 静岡側上り
宇津ノ谷峠歩道橋

なお、静岡市側の上り線にも駐車場とトイレのみが設けられており、上り線側の駐車場に車を停めてから、歩道橋を渡って道の駅宇津ノ谷峠(下り)へ向かうことができます。

道の駅宇津ノ谷峠(下り)は、道の駅宇津ノ谷峠(上り)よりも規模の大きな施設となっています。施設は情報コーナー兼休憩室、お土産屋、食堂から構成されています。

宇津ノ谷峠下り内部

物産館に揃うのはこちらもお土産物が中心ですね。また、食堂は朝7時から営業しており、長距離ドライバーの補給スポットとしてとてもありがたいです!道の駅宇津ノ谷峠(下り)の指定管理者は、静岡おでんで有名な静岡の地場弁当店チェーン「天神屋」であり、食堂でも静岡おでんを食べられます。

静岡のソウルフード「黒はんぺん」の「静岡おでん」を味わう!

宇津ノ谷峠下りおでん

というわけで、天神屋の静岡おでんを食べてみることにしました!道の駅宇津ノ谷峠(下り)の食堂には、好きな静岡おでん5種類盛り合わせとご飯、味噌汁、小鉢、お新香のセット「静岡おでん定食」もあるのですが、好きなおでんを単品で購入することもできます。

宇津ノ谷峠下り黒はんぺんおでん
黒はんぺん(150円)

おでん鍋の真っ黒なつゆの中で煮えるバラエティ豊かなおでん種の中から、ホテルで食べて美味しかった静岡名物「黒はんぺん」を頂くことにしました。

黒はんぺんとは、鯖やいわし等を原料に、骨や皮ごと粉砕して作った練り物です。卓上の味噌ダレとだし粉(魚粉と青のり)でカスタマイズして、準備完了です!早速一口かじりついてみます。

これは反則でしょ…

つゆが染みこんだ黒はんぺんに、魚粉と青のりと味噌ダレで旨味をブーストしたら、そんなの美味しいに決まっています!ずるい!!

黒はんぺん説明

黒はんぺんは、骨や皮ごと原料にしていることもあって、さつま揚げのような食感でありつつも味わいは煮干しのごとき「魚」感なのですが、そこにコクのあるつゆがよく馴染みます。静岡おでんの黒いつゆは濃口醤油が由来で、ゆえに一般的なおでんつゆと比べると濃口醤油由来のコクを感じるんですよ。

おでんはおでん種の素材の味とつゆの優しい旨味を楽しむ、素朴な料理というイメージなのですが、そこに強い旨味のだし粉と、甘辛いみそだれを付けた日には、お酒をガシガシと飲める「攻め」のおつまみに早変わりですよ!当然ながら今回はドライブの途中だったのでお酒は飲めませんが、静岡に宿泊した際にはぜひとも静岡おでんを肴にお酒を飲みたいと思いました!

静岡の珍しい缶詰グルメを味わう!

静岡県にはホテイフーズやいなば食品といった著名な缶詰メーカーが本社を構えています。ゆえに、お膝元の静岡市には面白い缶詰商品が揃っており、道の駅宇津ノ谷峠でも上り線と下り線の双方にて購入可能だったりします。

お土産として、気になる缶詰の中から厳選して、今回は「静岡おでん缶」「富士宮やきそば缶」を購入してみました!

おでん缶1

こちらはカネセイフーズの「静岡おでん缶」です。おでん缶って、一昔前に秋葉原で売り出されて話題になりましたよね。なんでも、その際に売り出されたおでん缶がこの商品なのだそうです。

おでん缶2

縦長の缶を開けてみると、大根やら練り物やら、本当におでんがごろごろと入っているのだから笑っちゃいます。つゆもなみなみと入っているのが嬉しいです。

おでん缶3

器にあけて、レンジで温めてみました。中身は牛すじ、うずら玉子、大根、なると、しらたきとなっています。つゆはしっかりと黒いです!そして、そんなつゆを吸ったおでん種も真っ黒に染まっていて、とても美味しそうです。

おでんの粉

ここに道の駅富士にて購入した「おでんの粉」をぶっかけると…

おでん缶4

旨味の暴力おでんが完成します!

やはりコクがあって良い具合にしょっぱいつゆの味が、様々なおでん種によく染みています。おでん種も、限られたスペースの中に食感の違うものが厳選されており、飽きさせません。味の染み具合も現地で食べたものと遜色ありません。このクオリティのおでんを、自動販売機で買えるときたら、そりゃあ人気にもなりますよね… まあ買ったその場では食べられないのですが(笑)

富士宮焼きそば缶2

こちらはホテイフーズの「富士宮やきそば缶」です。同じく静岡県内のB級グルメである富士宮市の「富士宮やきそば」を缶詰にしたものです。「焼きそばの缶詰」なんて前代未聞ですが、果たしてどうなっているのでしょうか。缶を開けてみます。

富士宮焼きそば缶1

……こいつは驚きましたよ。ぎっしりと、焼きそばが詰まっているではありませんか!麺は缶の中に詰めるために、短めになっています。細かい油かすのような肉が入っていますが、具材と呼べるほどのサイズはありません。

こちらも頂いてみます。なるほど。麺は短めでありながらも、もちもちとした食感でなかなか存在感があります。味付けのベースはソースなのですが、一口食べるとソースの味よりも、魚粉と肉の旨味がガツンと来ます。ソースの甘酸っぱさよりも、香ばしさと旨味で食べさせるような、そんな焼きそばです。コシがあり噛み応えのある麺を使うことと、肉かすやいわしの削り粉で旨味を出すことが富士宮やきそばの特徴なのだそうですが、これは富士宮やきそばという食べ物を、かなり良い感じで缶詰に落とし込んだ商品だといえるのではないでしょうか!

道の駅宇津ノ谷峠 まとめ

道の駅宇津ノ谷峠は、静岡県藤枝市および静岡市駿河区の国道1号線岡部バイパス沿いにある道の駅です。全国でも珍しい、道路の上り線側と下り線側とでそれぞれ別々の施設がある道の駅で、宇津ノ谷トンネルを挟んで藤枝市側に上り線の施設が、静岡市側に下り線の施設があります。また、静岡市側の上り線にも駐車場とトイレがあります。

道の駅宇津ノ谷峠(上り)は、小さな建物の中に静岡土産や藤枝市岡部エリアの特産品が所狭しと並べられています。一方で、道の駅宇津ノ谷峠(下り)は上り線の施設よりも少し規模が大きく、広い休憩室があるほか、食堂では天神屋の静岡おでんを味わうこともできます。上り線と下り線のいずれの施設も、主要幹線国道である国道1号線沿いに位置していることもあって、朝7時(下り線)もしくは朝8時(上り線)より営業しています。ゆえに朝早い時間のドライブにおける貴重な補給スポットとしても機能します。

中部地方の道の駅スタンプラリーではそれぞれが別の施設としてカウントされるようで、スタンプブックにも押印箇所が上りと下りにそれぞれ設けられています。また、記念きっぷも上りと下りでシリアルナンバーの異なる別々のきっぷが販売されているので、訪問の際にはぜひとも両方に立ち寄っておきたいところです。

道の駅宇津ノ谷峠のWebサイトはこちら↓

  1. 1904年開通。初代宇津ノ谷隧道は1874年に開通後、1896年に火災が原因で崩落しました。
  2. 現在の国道1号線上り線
  3. 現在の国道1号線下り線
  4. 石川県かほく市の、のと里山海道沿いにある道の駅高松も上下線に別々の施設がある道の駅です。

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