徳島で食べられているお好み焼きは、大阪や広島とは一味違います。
作り方自体は生地を混ぜて焼く関西風なのですが、特徴的なのは中に入る素材です。なんと、甘く煮付けた金時豆を混ぜ込むのです。金時豆と天ぷらと卵を使ったお好み焼きは「豆天玉焼き」と呼ばれており、徳島の隠れたご当地メニューの一つです。当ブログでも過去に南内町の「はやしのお好み焼」を紹介しています。
今回は僕のお気に入りの店、東新町の「いか十」を紹介します!
雰囲気抜群!路地裏の名店
2月28日に開催された「とくしまマルシェ」の帰りに訪問しました。
お昼は僕のおすすめのお好み焼き屋で食べようか。
いいですね!お好み焼き、久しぶりに食べたいです!
ここだよ。
とっても雰囲気のあるお店ですね!
いか十は東新町商店街から少し脇道に入ったところにあります。阿波銀プラザのちょうど裏手あたりですね。
とても年季の入った外観からは、長年にわたって愛されてきたことが伺い知れます。1967年からこの場所で営業されているとのことです。
店内にも、長い年月を経たことによって醸し出される味わいや風情があります。
店内は狭く、席も6席ほどではありますが、その分ご主人の仕事ぶりを間近で拝見することができます。ご主人が目の前でお好み焼きをてきぱきと焼き上げていく様子は、ずっと眺めていても飽きません。
目の前で焼かれていく豆天玉焼き!
まず最初に小エビの入ったかき揚げを鉄板に乗せて、コテで砕きます。
その上に、キャベツと具材と卵を入れてよく混ぜた生地を乗せ、じっくり焼き上げます。
お豆、入ってますね。
初めて見たときは「本当に入れるんだ…」って思ったものだよ。
今回注文したのは具材全部入りの「スペシャル焼き」なので、豆以外にも肉とエビといかが入っています。
コテで生地の形を丸く成形しつつ、片面が焼けるのを待ちます。
その間、店には注文の電話がかかってきて、ご主人は僕のお好み焼きと並行して注文分のお好み焼きを複数焼き始めました。流れるような鮮やかな手さばきに、思わず見入ってしまいました(笑)
見入っていた間に僕のお好み焼きも程よく焼けてきたので、ひっくり返します。ひっくり返すタイミングも完璧な上にひっくり返す手つきも鮮やかで、熟練の技術を感じることができましたね。
お好み焼きをコテで押し広げながら全体に程よく火を通していき、最後にソースを塗って青のりと魚粉をかけたら完成です!
すごく大きくて美味しそうです!
熱々の焼き立てを早速一口。
ホクホクでとっても美味しいです!お豆も生地の味と合いますね。
ソースが良い仕事をしているんだよね。
「お好み焼きと金時豆って合うの?」と思われる方も多いかもしれませんが、合うんですよ。金時豆の甘くホクホクとした食感と、生地のもっちりとした食感はかなり親和性があります。金時豆の甘さが浮くこともありません。ソースもやや甘めで、このソースが生地と豆の味をまとめてくれます。
粗めに砕いた天ぷらも、食感に変化を加えてくれたり、小エビの旨味をお好み焼きに足してくれたりと、縁の下の力持ち的に良い仕事をしてくれています。
いか十のお好み焼きはしっかり焼き上げられ、しっとり、もっちりとした食感が魅力的。その食感は金時豆と非常に相性が良いです。あとは、入っている肉がミンチ肉ではなく薄切り肉なので、しっかり「肉を食べた!」って感じがするのも嬉しいです。
そして何より嬉しいのはそのお値段。今回注文した全部盛りのスペシャル焼きは、950円。オーソドックスな豆天玉や肉天玉などのメニューは600円台で食べられます。庶民の味方ですね。
いか十は地域に長く愛された、レトロで風情のある店です。徳島駅や眉山からも近く、徳島市内の観光に組み込みやすい立地でもあるので、皆様もしっとり、もっちりのお好み焼きを味わってみてください!
僕たちも、金時豆とお好み焼きのようなベストパートナーでありたいね!僕が金時豆で、あんずちゃんがお好み焼きで…
お好み焼きのベストパートナーはソースじゃないですか?わたしは組むならソースがいいです。
そーっすか!!(涙)
徳島県徳島市東新町1丁目28-1
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