なまこマンVSわんこそば【やぶ屋総本店】

わんこそば2 そば・うどん

東北へ行ったら、是非ともやってみたかったことがありました。それは岩手県の郷土料理としてもお馴染みの、わんこそばへの挑戦です!

大食いにはそれなりに自信がありますし、そばも好きです。それに、わんこそばはただの大食いチャレンジというだけでなく、次々とやってくるそばを素早く捌くという、アトラクション性の高さも魅力的です。

そんなわんこそばに挑戦する機会が訪れたのが、先日のことでした。四国から弟が遊びに来てくれることになったので、行きたい場所や、やりたいことはあるか聞いてみたところ「わんこそばをしてみたい」との答えが返ってきたのです。なので、弟と共に満を持して岩手県まで行ってきました!

なまこマンVSわんこそば。戦いの火蓋が切って落とされます!

わんこそば発祥の地・花巻の老舗 やぶ屋総本店

やぶ屋外観

今回は花巻市の老舗和食店「やぶ屋総本店」にお邪魔しました。大正12年の創業で、創業当時にはかの宮沢賢治も通っていたのだそうです。

花巻でわんこそばを楽しむなら他にも有名な店はあるのですが、やぶ屋総本店を選んだ決め手はズバリ「たくさん食べたら記念品をもらえること」でした。100杯以上食べると「横綱」に認定され、記念品がもらえるのです。

店を決めた旨を弟に伝えると食い気味に「そこって(大食いの)認定証的なやつをもらえるところ?」と聞かれました。兄弟共々、わんこそばを前にやる気は十分というわけです。

本来なら席の予約を入れるところですが、事前に店に連絡したところ、僕たちの訪問日は都合上予約を受け付けずに先着順に入場してもらうとのことだったので、頑張って早起きして開店に間に合うように仙台から出発しました。ちなみにこの旅での移動手段は弟のレンタカーだったので運転は弟にお任せしました。途中でコーヒーを買ったのに助手席で寝てしまって申し訳ない…(え)

やぶ屋総本店の開店に間に合わせるために、その日は宿泊していた秋保温泉のホテル(ホテル瑞鳳)の朝食バイキングの権利を泣く泣く放棄して花巻へと向かったのですが、さすがに途中で何かお腹に入れておくことにしました。

弟は炭酸か。お腹膨れない?

(弟)いや、炭酸でお腹のスペースを空けるんだよ。なまこマンこそ空きっ腹にコーヒーなんか入れて大丈夫か?

何、横で寝たら悪いからな!(※寝ました)

この選択が吉と出たか凶と出たかは記事の後半をお楽しみに(笑)

仙台から東北自動車道を北上すること約2時間。今回の目的地であるやぶ屋総本店に到着しました。弟のスムーズな運転1のおかげで、ちょうどオープンと同時に店に入ることができました。

座敷席に通されましたが、既に何組かが同じように座っていました。全員目的は一つ。もちろん、わんこそばです。

しばらくすると、席にたくさんの小鉢が運ばれてきました。

わんこそば1

刻み海苔やわさび等の薬味類、山芋、イカの塩辛、甘えびの刺身、山菜、なめこおろし、漬物といったラインナップです。

薬味はともかく、それ以外の小鉢は一見するとわんこそばとは関係なさそうなアイテムなのですが、後々これらが命綱として重要な役割を果たすことになります。

そして、一番大きな蓋つきの器はわんこそばを食べるための器です。給仕さんはこの器にそばを「はいよー」「じゃんじゃん」と盛ってくれるのです。

汁の跳ね対策に、紙エプロンも付けて準備万端です。なまこマンVSわんこそば、対戦よろしくお願いします!

思ったよりも少量、しかしジワジワくるわんこそば

そばを食べるための大きな器の蓋を開き、わんこそばへの挑戦が始まりました。

給仕さんは器の中にそばを入れると、そばの入っていたお椀を目の前に積み上げていってくれます。器の中のそばを食べきって、給仕さんに空の器を差し出すと「じゃんじゃん」とおかわりを入れてくれます。

わんこそばは素早く器に蓋をしないと、どんどん次のそばを入れられてしまって終われないというイメージがありますが、やぶ屋総本店ではそのようなことはありません。おかわりのタイミングは完全にこちらのペースに合わせてくれます。

肝心のそばについてですが、意外だったのは1杯あたりの量が少ないことでした。文字通り、一口分の量といったところです。そばには鰹出汁の味がうっすらとついていますが、ほぼ無味です。まるで白ご飯に何も乗せずに食べているかのような感覚です。

1杯が一口分ということは、100口食べたら横綱やんけ!いけるやろ!!

序盤は順調におかわりを重ねていくことができました。ですが、だんだんと…

あかん、飽きてきた!

あれ?弟、いつの間にか僕より多く食べてないか!?

一口分のそばは少しずつお腹に溜まり、だんだんとおかわりのペースは鈍ってきました。何より、単調な薄い味に飽きてしまいます!50杯あたりで、少し限界が見えてきました。

以前、フィッシャーズのモトキ君とンダホ君が動画の企画でわんこそばに挑戦しているのを見ましたが、二人とも100杯のラインをクリアしていました。二人ともすごかったんだなぁ…

そろそろ、ギブ…

わんこそば1

「諦めるにはまだ早いだろう?」

諦めかけたそのときに救世主になってくれたのが、この小鉢たちです!

そばに山芋を入れると、物理的に滑りがよくなってつるんと喉に入ってきてくれますし、漬物や塩辛は塩味がアクセントになってくれます。まさに、命の水ならぬ命の小鉢です。一気に食べてしまわぬよう、大事に使いながらおかわりを重ねていきました。個人的に、イカの塩辛とそばを合わせて食べるのが美味しかったですね。

小鉢の力も借りつつ食べ進めていくと、いつの間にか弟よりも多くのお椀を重ねていたことに気付きました。このままのペースでいけば、100杯いけそうだぞ!

ピンチになるとギアチェンジする全盛期の田中マー君のごとく、スパートをかけて…

わんこそば2

ついに、試合終了です!

証明書

結果は110杯完食で、見事に横綱に認定されました。横綱の記念品は写真左側の通行手形です。また、横綱認定はされなくても、食べたお椀の数を記録した「わんこそば大食い証明書」(写真右側)はわんこそばを食べた全員がもらえます。

弟曰く、

食べてる途中でなまこマンが明らかにエンジンかかってて笑った

とのことでしたが、確かに自分でもゾーンに入った感覚がありました(笑)

一方で、意気込んでいた弟は残念ながら81杯に終わり、横綱認定とはいきませんでした。僕はあの時の炭酸水が命運を分けたのではないかと思っています(笑)

完食
画像には「連れ」と書いていますが弟です

最後は店員さんにお願いして、記念撮影です。このアングルから見ると、なまこマンの中の人はかなり太いですね(苦笑)

思い出に残るおもてなし

花巻、盛岡のあたりでは古くより、催事の際に地主が客人にそばを振る舞いもてなす風習があったそうです。その際に、一気に茹でていたのではたくさんの客人に行き渡る前にそばが伸びてしまうことから、通常の分量のそばを小分けにして少しずつ提供してもてなしており、これがわんこそばの原型になったそうです2

前述の通り、おかわりのタイミングはこちらのペースに合わせてくれるので、大食いチャレンジ目的でない方でも自分のペースでわんこそばを楽しむことができます。家族や友人と挑戦してみると、きっと楽しい思い出になると思います!

僕も弟も、とても楽しませていただきました。ごちそうさまでした!

やぶ屋総本店
岩手県花巻市吹張町7-7-17

  1. 弟は日常的に車を使っているので、なまこマンの中の人よりも運転に慣れているのです
  2. 参考:わんこそば-Wikipedia

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