名古屋の人気給食!?おぼろ味噌麺を食べてみた

おぼろ味噌麺 郷土料理・B級グルメ

日本は狭いようで意外に広いです。ゆえに、地域間には似ているようで微妙な違いがあります。下手したら同じ県内でも、生活圏から離れた街には全く知らない文化があったりしますからね。

個人的に、一番のブラックボックスだと思うのは学校給食です。現代の学校給食は「食育」の役割も担っており、地場産業や郷土料理について子供たちに知ってもらう格好の場です。ゆえに、地域ごとに特色のあるメニューが提供されることが多いです。一方で、基本的に学校関係者しか食べられないものであるうえに、SNS等にアップされることもまずないので、どんなに面白いメニューが提供されていたとしても、地域の外に知られることはほとんどありません。

義務教育はとうの昔に終えており、学校に通う子供とも無縁な独身男性である「中の人」ですが、実は最近、名古屋のとある人気給食の存在を知り、密かにはまっていたりします。その名も「おぼろ味噌麺」です。独特な味わいの、癖になる麺料理です!

名古屋の人気給食がレトルトパウチに!

独身男性であるなまこマンの中の人が、どうやっておぼろ味噌麺のことを知ったのかというと、実は読者の皆様にお伝えしていないだけで、既に学校に通う可愛い我が子がいて… というわけではなく、行きつけのスーパーマーケット(アピタ)にて発見しました。やはりアピタはネタの宝庫です!

ソフト麺、おぼろ味噌麺の素

「適当に袋のうどんでも買って釜玉にでもするか~」なんて思いながら麺コーナーを見ていると、ソフト麺が売られていたんですよ。「珍しいな?」と思って足を止めると、その隣にはもっと珍しいものがあったんですよ。「おぼろ味噌麺の素」って!おぼろ味噌麺は、愛知県特産の豆味噌を使った麺料理で、昭和40年代より学校給食として提供されています。「なつかしい給食の味」なんて書いてありますが、岡山県の給食しか知らない僕にとっては全く未知の存在ですよ。ゆえに「思い出補正」がかかることなく、新鮮な気持ちで食べられそうな気がします。販売元は熱田区の食品卸売会社「トーカン」で、製造元はハウス食品のレトルト食品を製造している江南市の「サンハウス食品」です1

ソフト麺裏側

ちなみに、ソフト麺は袋の裏面に「ゆでうどん」と書かれていました。お前、どちらかというとうどんだったんだな…!

おぼろ味噌麺の素湯煎

調理方法は非常に簡単です。ソフト麺はレンジで2分加熱、おぼろ味噌麺の素は3~4分湯煎します。

ソフト麺

ソフト麺の太くてやわやわな質感が、とても懐かしいです。レンチンして出てきたそのフォルムに、給食が大好きだった無邪気な少年時代を思い出しましたよ。

おぼろ味噌麺

温めたおぼろ味噌麺の素をソフト麺にかけたその姿は、さながら昔食べた給食のミートソーススパゲッティです。固まった麺をほぐしてソースと絡ませ、早速頂いてみます。

なるほど。これは新感覚ですね。ソースはその名の通り、赤味噌をベースに甘辛く仕上がっているのですが、そこに玉ねぎの旨味とコクが加わって、さながらデミグラスソースのごとき広がりのある味わいに仕上がっています。ちょっと汁気の多い感じが、やわやわのソフト麺ともよく合いますね。良い具合に馴染みます。

具材として、グリーンピースとさつま揚げが入っています。このさつま揚げの食感が面白くて、おぼろ味噌麺を個性的な存在にしています。学校給食ということで、栄養バランスを考慮してさつま揚げがチョイスされたのでしょうか?鶏肉や豚肉等を入れても合う気はしますが、おそらくそれだと良くも悪くも無難になりすぎてしまってあまり強く印象には残らなかったでしょう。

もし小学生の頃に給食でこれを食べていたら、きっとお気に入りのメニューになっていたと思います!甘辛く深みのあるソースは、玉ねぎをはじめとした様々なコクが加わることで、子供も食べやすい味わいになっています。給食のミートソーススパゲッティとビジュアルが似ているので、ミートソーススパゲッティの仲間だと思って食べると面食らうかもしれませんが、そもそもメニュー名からして「おぼろ味噌麺」なので混同することないかな?

おぼろ味噌麺を自作してみた!

名古屋市のホームページには特色のある学校給食のレシピが掲載されており、その中におぼろ味噌麺のレシピもあります。少しアレンジして自作してみました!

ソースの材料は以下の通りです(約5食分)。

牛豚合挽き肉・・・・・・250g
玉ねぎ・・・・・・・・・1個
にんじん・・・・・・・・1本
水・・・・・・・・・・・700ml
水煮グリーンピース・・・40g
はんぺん・・・・・・・・2枚
つけてみそかけてみそ・・170g(お好みで調整)
塩コショウ・・・・・・・少々
片栗粉・・・・・・・・・170g

おぼろ味噌麺調理1

まずは合挽き肉、みじん切りの玉ねぎ、にんじんを塩コショウで味付けしつつ分量外の油でじっくり炒め、そこに水を注いで煮込みます。

おぼろ味噌麺調理2

煮立ったら、一口サイズに切ったはんぺんとグリーンピースと赤味噌ダレ(つけてみそかけてみそ)を入れ、もう一度煮立たせます。

おぼろ味噌麺自作

最後に、火を止めて水溶き片栗粉を加え、よく混ぜ、もう一度煮立たせてとろみを付けたら完成です!ソフト麺にかけて盛り付けましょう。

つけてみそかけてみそで作ったおぼろ味噌麺のソースは、レトルトパウチのものと比べると薄い茶色になりました。ですが、様々な具材のコクが出てとても味わい深くなりました!味付けは塩コショウとつけてみそかけてみそだけなので、合挽き肉や玉ねぎから出た旨味がそれだけ良い仕事をしたということなのでしょう。合挽き肉をたっぷりと入れたおかげで、食べ応えもアップしました!

名古屋市のホームページのレシピでは具材として「棒はんぺい」を使うようになっていました。僕はそれをはんぺんのことだと思っていたのですが、よく調べてみると棒はんぺいというのは、はんぺんというよりもどちらかというとさつま揚げに近い練り物だったようです。まあ、はんぺんはソースの味がよく染みるのでそれはそれで美味しくなりましたが。

名古屋の人気給食 おぼろ味噌麺 まとめ

名古屋市の小中学校の給食では「おぼろ味噌麺」というメニューが提供されています。愛知県特産の豆味噌をベースに、様々な食材でコクを出し、はんぺんやグリーンピース等を入れたソースを、ソフト麺にかけて頂く麺料理です。その歴史は長く、昭和40年代から定番メニューとして提供されているのだとか。

ソースは赤味噌の味わいに玉ねぎのコクが加わり、広がりのある味です。

名古屋市内のスーパーマーケットにてしばしばレトルトパウチのものを購入可能なほか、名古屋市のホームページにてレシピも公開されているので、学校の外でも楽しめます。

飲食店等ではなかなか見かけませんが、名古屋市民の思い出に刻み込まれた、隠れた名古屋メシです。「おぼろみそめん」で検索すると、通販やレシピ等が数多くヒットするので、興味のある方はぜひお試しください!

名古屋市の小学校給食レシピ紹介ページはこちら(おぼろ味噌麺のレシピもあります)↓

  1. ただし、おぼろ味噌麺の素は会社サイトの製品一覧に記載がありません。

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