※2019年秋ごろに閉店しました。
大阪のうどんを食べたことがあるだろうか。
コシの強い麺が主役の讃岐うどんとは異なり、大阪のうどんは出汁が主役だという。
また、うどんの定番である「きつねうどん」は大阪が発祥の地だという。大阪は隠れた「うどん処」であるともいえる。
そんな大阪のうどんを徳島に居ながらにして味わえるのが、蔵本町の徳島大学病院の向かいにある「うどん処高峯」だ。
注文したのは人気メニューの「銀ぎつねうどん」と、「ミニ玉子丼」のセット。
早速自慢の出汁を一口すすってみる。鰹の出汁がとても優しい!すっきり澄んでいて後口がとても良い。程よく柔らかく、もっちりとしたうどんとのハーモニーが絶妙で、うどんと出汁が渾然一体となって喉の奥に流れていく。
油揚げは甘い出汁の味をたっぷりと吸い込んでいて、噛みしめるとじゅわっとうまみが広がる。ふわふわの掻き玉も口当たりが最高だ。
玉子丼は、甘辛い出汁で味付けられたふわとろの卵の中に、これまた甘辛い出汁のよく染みた揚げ玉が入っていて、意外にボリューム満点だ。揚げ玉のサクッとした食感と卵のふわとろっとした食感とのハーモニーがたまらない。
お冷の水には、蔵本駅前の湧き水「蔵清水」を使用している。
店内は清潔感があって、昼間は近隣の住民や大学病院の職員、蔵本キャンパスの学生などで賑わっている。
高峯のうどんは、出汁、麺、具のどれもが主張しすぎることなく、バランスよく合わさることで、優しくて上品なハーモニーを醸し出すうどんだ。
心落ち着く一杯で、時々その優しい味が恋しくなって無性に食べたくなる。
「お母ちゃんの味の次に美味い味」というのもあながち間違ってはいないかもしれない(笑)
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