東日本では今や、明治製菓のコーンスナック「カール」が貴重品で、かつてはありふれたお菓子だったのが、現在では西日本のお土産の一つとして扱われています。
そのカールと真逆の現象が起こっているのが、ラーメンチェーンの「幸楽苑」です。かつては西日本にも展開しており、岡山県にも複数店舗があったり、開業したての頃のイオンモール徳島のフードコートのテナントにも入っていました(呼び出しベルの声に結月ゆかりが使われていたのを今でも覚えています)。
現在は大阪以西に店舗が存在しない幸楽苑のラーメンを、久しぶりに味わってきました!
西日本から撤退した幸楽苑
幸楽苑荒巻店(仙台市青葉区荒巻本沢)
あっ、幸楽苑がある!
幸楽苑なんて珍しくもなんともないよ?
わたしはあまり馴染みがないですね…
昔は中国地方にもあったんだよ。よく行っていたんだけど、いつの間にか無くなっちゃったから!
そういうことですか!
幸楽苑はかつて、北は北海道、西は広島や愛媛あたりまで店舗を展開していましたが、2017年頃よりいきなりステーキのフランチャイズ展開を行うようになり、それと同じ頃に北海道および愛知県以西の店舗を一斉に閉店しました。
僕が学生時代に住んでいた岡山市にも幸楽苑の店舗が複数あり、当時の自宅の近所にもあったため家族でよく利用していたのですが、現在はステーキ屋になっています。天下一品など他のラーメン屋と比較しても一回り安価にお腹いっぱいになれる店だったので愛用していましたし、母親も「値段もお手頃で気軽に入れるラーメン屋で、便利に使っていたから、閉店したのが残念」と言っていました。西日本などから撤退した理由は赤字とのことですが、残念でなりません。
そんな幸楽苑ですが、おひざ元の福島県郡山市から比較的近い仙台には現在も複数店舗展開されています。
非接触化の進んだ店内
最後に幸楽苑の店舗を利用したのはもう5年以上前なのですが、久しぶりに利用してみたらいろいろ変わっていました。
まずは多くの大手外食チェーンと同様に、注文がタッチパネル式になっています。
そして、好みに応じてラーメンをカスタマイズできるようになっています。
麺は通常のものだけでなく、低糖質のロカボ麺を選べるようにもなっています。
味の濃さや麺の固さもタッチパネルから選べます。細かい好みは口頭で伝えるよりも、タッチパネルで指定する方がやりやすいかもしれないですね。
背脂も足せるのか!いやぁ、困っちゃうなぁ!今日は塩野菜ラーメンであっさりめに行くつもりだったのに!
配膳も非接触化が進んでおり、なんとロボットが自動でやってくれます。可愛くしゃべる愛嬌のあるロボットで、僕のところにも来てほしいなぁなんて思っていましたが、カウンター席に座っていたので普通に店員さんの手で配膳されました(笑)
変わらないオーソドックスな味
久しぶりの幸楽苑で注文したのは、野菜ラーメン(塩)にメンマをトッピングしたものです。
太目で、やや透き通った幸楽苑の麺がとても懐かしいです。つるんと滑らかな喉越しがとても好きです。
スープはあっさりと透き通った味わいで、野菜の甘味がとても生きます。トッピングのメンマもよく合います。注文して正解でした。
こちらは別日に別店舗(イオン仙台店のフードコート)にて注文した、醤油まぜそばです。
やっぱり透き通って喉越しの良い太麺がたまらないですね!シンプルな醤油味のたれに、魚粉と温泉卵が絡んで、いくらでも食べられる味わいです。
帰ってくる場所は素朴なラーメン
近年はラーメンも多様化しており、僕自身もこれまでに様々な個性的なラーメンを味わってきました。徳島ラーメンや、煮干しラーメンや、魚介豚骨ラーメンなど、こだわった個性的な味わいのラーメンを楽しんでいると、時折無性にオーソドックスな味わいのラーメンに回帰したくなることもあります。透き通った鶏ガラ醤油ラーメンや、あっさりとした塩ラーメンや、つるつると滑らかな中華麺。子供の頃から親しんできたオーソドックスな味わいが、一周回って恋しくなります。
幸楽苑のラーメンは、まさにそんなときに食べたい一品ですね。あっさりとした味わいがとても魅力的です。それでいて、オーソドックスな味わいのものだけでなく、期間限定でカレーラーメン等の変化球やチョコレートラーメンのような消える魔球を提供してくれるのも幸楽苑の魅力ですね。
これからも、オーソドックスが恋しくなった時には幸楽苑のラーメンに回帰しようと思います!
ロカボ麺旨いなぁ。おかわりするか…
そんなことをしたらロカボにした意味がなくなっちゃいますよ!!
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