皆様は「パケ買い」や「ジャケ買い」をすることはありますか?
例えば音楽CDやゲームソフトなどを購入する際には、多くの場合はその中身を把握したうえで購入することが多いのですが、たまに「中身についてはよく知らないけれど、パッケージやジャケットのデザインやイラストや写真が非常に魅力的なので購入する」という場合もあります。これが「パケ買い」や「ジャケ買い」と呼ばれるものです。
僕もつい最近、ゲームセンターで、リゼロのレムとラムのフィギュアを取ってきました。リゼロのことはあまり知らないのですが、フィギュアがあまりに可愛すぎて取らざるをえなかったのです。これも一種の「パケ買い」ですね。高くつきましたが(え)
「パケ買い」をするのは何も物品だけではありません。飲食店も、その外観や佇まいに惹かれて入店することが多々あります。出張先でレストランや飲み屋を探すときなんか、まさにそうですよね。
先日、青葉区台原にて「パケ買い」不可避な良い感じの店を見つけました!
それがこちらの「大もり屋食堂」です。
どうでしょう。この、手書きの看板に、長い時間を経た風合いに、トタン張りの壁は。雰囲気抜群じゃないですか。「大もり屋食堂」という名前も素敵です。旨い飯を腹いっぱい食わせてくれそうです。泉から宮城県庁・仙台市役所方面へと向かうバスの車窓からこの店の看板が見えるたびに、ずっと気になっていました。
そんな良い感じの大もり屋食堂に、早速潜入してきました!
定食と麺がセットで1000円以下!
のれんをくぐり、店内に入ります。訪問時はお昼時を少し過ぎたぐらいで、ベテランのご主人がてきぱきと店を切り盛りしていました。
外も雰囲気抜群でしたが、中も雰囲気抜群です!壁や小物からは年季を感じられ、まるで昭和の時代から時が止まったかのようです。壁には定食を中心としたメニューがたくさん貼られています。メニューは焼肉のようなガッツリ系、納豆のような軽い朝ごはん系、ラーメンやざる中華などの麺類、豚汁などの汁もの、野菜サラダやハムサラダなど、庶民的なラインナップが幅広く揃っています。良いじゃないですか。すごく良いですよ。
「大もり屋食堂」という名前に反していわゆる「デカ盛り」の店ではないのですが、お腹いっぱいになれるお得なセットメニューがあります。上の写真のメニュー上段に書かれている定食やご飯ものと、メニュー下段に書かれている麺類をセットにして、お値段なんと700円です。ご飯を大盛りにしても830円です。紙が貼ってあるのを見るにさすがに値上がりはしているようですが、だとしてもかなりリーズナブルですよ。色々な点で、良い意味で令和ではないです!
せっかくなのでお腹いっぱいになりたいです。なので、ご飯・定食と麺類のセット「上と下組合せセット」の大盛りを注文してみることにしました!
優しくて家庭的な肉丼と中華そば
というわけで、注文したのは「肉丼」と「中華そば」のセットです!
見るからにガッツリですし、家庭料理のような素朴さもあってすごく素敵です!
まずは麺が伸びる前に、中華そばから頂いてみます。
なるほど。麺は滑らかで黄色く透き通ったタイプのよくある中華麺ですね。僕はこのタイプの麺、喉越しが良くてとても好きです。
スープは魚介系の旨味を感じられる透き通った醤油スープで、ふやけた海苔がスープを味わい深くしてくれるんです。
海苔以外のトッピングは、もも肉のチャーシュー、茹で卵、メンマ、ねぎ、わかめです。シンプルだけれど、欲しいところをしっかりと押さえたチョイスですね。チャーシューにしっかりと歯ごたえがあって美味しいです。
全体的にあっさりとした「昔ながらの中華そば」といった印象の一杯でした!こういうラーメンも時には良いものです。
肉丼のほうも紹介しておきましょう。親子丼や牛丼と言われると、どのような丼料理なのかは容易に想像できますが、肉丼と言われると、各人が思い浮かべる料理も、あるいは店で提供される料理も、千差万別だと思います。果たして焼肉丼タイプなのか、はたまた親子丼のように煮込んだタイプなのか。楽しみにしながら注文の料理が完成するのを待った結果、出てきたのは豚肉を卵で閉じて紅しょうがを乗せた「他人丼」スタイルの肉丼でしたね。
醤油、みりん、だしで甘辛く煮込まれた豚肉と卵は、まさに家庭料理といった印象のとても懐かしい味です!お肉も卵も、こうやって味付けたら旨いですよね。ご飯は進みますし、紅しょうがの酸味が良い感じに全体の味わいを引き締めてくれます。
肉丼も中華そばも、優しさや懐かしさを感じられる、心がほっこりとする味わいでした!
朝に食べたい究極の贅沢!なっとう定食と中華ざる
たくさんある大もり屋食堂のメニューを他にも楽しみたくて、後日改めて訪問しました。
やはりお腹いっぱい食べたかったので、注文したのは「上と下組合せセット」です。今回は「なっとう定食」と「中華ざる」を組み合わせることにしました。どちらも外食ではなかなか見かけることのないメニューではないでしょうか!?
確かに納豆はご飯をたらふく食べさせてくれるおかずですが、そのポジションは定食の主役たる主菜というよりも、縁の下の力持ち的に良い働きをする小鉢タイプです。正直、どのような形で出てくるのか想像がつきません。果たしてなっとう定食とはどのような定食なのでしょうか?
正解は…
ご飯に、味噌汁に、冷ややっこに、目玉焼きに、付け合わせの野菜とオレンジに、漬物に、納豆。
なんということでしょう。確かに、肉や魚などと比べるとガッツリ感は劣るかもしれませんが、ご飯を美味しく食べさせてくれるタンパク質おかずの納豆と冷ややっこと目玉焼きがガッチリとスクラムを組んだ結果、重すぎなくて程よくさっぱりと食べやすい「朝早く起きた日に張り切って作った朝食」みたいな定食に仕上がっています!
……実際には大もり屋食堂の開店時間は11時半なので、朝食ではなくどちらかというと昼食なんですけどね(笑)
納豆と木綿豆腐の冷ややっこはさっぱりと美味しい安定の味わいですし、目玉焼きは本当に良い具合に黄身が半熟でトゥルトゥルの、見事なサニーサイドアップに焼き上がっています。本当に「張り切って作った朝食」といった感じで、とても元気が出る一品です!
一緒に注文した中華ざるは、滑らかな中華麺を醤油と鰹出汁ベースのつけつゆにつけて食べるシンプルな一品です。滑らかな麺を冷たいつけつゆでさっぱりと喉越し良く頂くのは最高ですね。暑くて食欲のわかない日にも食べられそうです。
大もり屋食堂は、雰囲気も料理も懐かしくて素朴な感じです。僕自身は平成生まれなので「昭和」は経験していないのですが、徳島に住んでいた頃によく利用していた老舗スーパー「チューオー国府店」のような、地域に長く愛され、地域の人々と共に長い時間を過ごしてきたものが好きで親しみを感じます。なので、大もり屋食堂の雰囲気もとても大好きです!
ご主人は話好きな方で、帰り際にいろいろなお話を聞かせてくださいました。台原が市街地として開発される前の、まだ山だった頃から大もり屋食堂を営んでいたことや、店を始めるまでにいろいろな濃い経験を経てきたこと、様々にご活躍されるご家族のこと等を嬉しそうに話してくれました。訪問した時間帯がランチタイムから少し外れた時間だった(ゆえに店も忙しくなかった)こともあってできたふれあいでしたが、こちらも貴重なお話をたくさん聞けてとても楽しかったです。
昔ながらの雰囲気と、リーズナブルで素朴なメニューを楽しめる大もり屋食堂は、台原エリアのおすすめの食堂です!
そしてご主人も、これからもどうぞお元気にお店を続けてください!
大もり屋食堂
宮城県仙台市青葉区台原1丁目9-8
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