仙台から名古屋への引っ越しを控えていた2023年4月下旬、家庭の事情で急遽岡山の実家に帰ることになりました。
小中高の12年間を過ごした田舎町の実家ですが、離れて独り暮らしをするようになってから早くも12年経ちました。当然ながらその間に景色も変わっていくわけで、近所にあったローカルスーパーがコンビニのポプラを経てローソンに変わっていたり、幼稚園が増築されて「こども園」になっていたり、母校の中学校が統合で廃校となり、跡地がパン工場に変わっていたり等、記憶の中の景色はがらりと変わってしまいました。
大小様々な変化はありましたが、個人的に一番驚いたのは、幼馴染みの親友の実家に絵本カフェがオープンしていたことですね(笑) というわけで今回は、岡山県吉備中央町に2022年秋にオープンした「絵本カフェ 測量船」を紹介します!
住宅街の中の隠れ家的絵本カフェ
絵本カフェ測量船は、吉備中央町の新興住宅街「吉備高原都市」の中にあります。入り組んだ場所なので、自家用車で向かう際にはカーナビに住所を入力して向かうことを推奨します。
前述の通り、ここはなまこマンの中の人の幼馴染みの実家で、カフェはご両親が経営されています。定年後も人と関わる仕事をしたいという思いから、10年前からオープンを計画されていたのだそうです。お母様のご趣味と、図書館司書という仕事柄、こちらのお家には昔から絵本がたくさんあったのですが、それを活かしての絵本カフェとなりました。
ちなみに、なまこマンの中の人の母もここの常連で、訪問時には鉢合わせしました(笑)
絵本カフェという店名の通り、店内には古今東西の絵本がたくさん揃っており、自由に読むことが可能です。
時期によってフィーチャーされて展示される絵本も異なっており、訪問時(2023年4月下旬)には世界の国にまつわる絵本や雑誌「MOE」のバックナンバーが展示されていました。
町内産の材料にこだわった「むしやしないランチ」
測量船では日替わりランチ「むしやしないランチ」、スイーツやフルーツの「甘いおやつのお皿」、軽食系の「甘くないおやつのお皿」、各種ドリンク類を提供しています。ランチは数量限定での提供なので、予約をとっておくのが確実です1。
ちなみに「むしやしない」というのは京都弁で「腹の虫を収める(≒小腹満たし)」という意味です。
訪問時のむしやしないランチの内容は、彩りピクルスサラダ、新玉ねぎのオムサークル、ニンニク薫る炒め豚汁、大根ときゅうりと大葉の塩揉み、胡麻油チキンステーキでした。なお、主食は塩むすび、自家製丸パン、吉備中央町の人気パン屋「焼き屋」のくるみパンの三種類から選ぶことができ、今回は豚汁に合いそうな塩むすびを選択しました。
料理はいずれも吉備中央町の食材にこだわって作られています。今回頂いたむしやしないランチは、例えば新玉ねぎの甘味や、大葉の風味、胡麻油やにんにくの香り等、食材の香りや風味を活かして美味しく食べさせてくれる料理が揃っており、さらに野菜も多く摂れるので、食べながら体を労わっているような気分でした!
おやつ類も日替わりで、訪問日に注文した「甘いおやつ」はフルーツ、台湾カステラ、チョコレート、すだちジャムクラッカーでした。フルーツはもちろんのこと、ふくらし粉を使わずに作った台湾カステラはとても美味しかったですし、クラッカーに乗ったすだちジャムは以前自作したものよりも色鮮やかで爽やかでした!(徳島旅行の際にホテルで食べたすだちジャムが美味しかったので、自分達も店で取り扱うことにしたとのことです。)
ゆったりと過ごせるカフェで思い出話に花が咲く…
吉備高原都市という場所は新興住宅街のくせに、岡山駅や高梁駅まで向かう路線バスが一日に5, 6本しか来ないような辺鄙な場所です(笑)
そのため、測量船はたくさんのお客さんに立ち寄ってもらうよりも、来たお客さんにゆっくりと長い時間を過ごしてもらいたいというコンセプトのもと店が設計されており、腰痛の人でも長時間座っていられる椅子や、熱くなりすぎないガスの床暖房などが採用されています。店内の家具や食器は、有名なプロダクトデザイナーの安積伸さんが手がけているのだそうです。
食事のあとは絵本をゆっくりと読みながら過ごすのも良いです。大人になってから改めて絵本に目を通すと、随所に仕込まれた工夫や精緻な作り込みにはっとさせられますね。また、童話だけでなく、旅行ガイドや歴史書のような絵本もあります。それらは往々にして精緻なイラストと共に要点を抑えた簡潔な文章によってまとめられているので、大人が読んでも楽しく、なおかつわかりやすいです。
ちなみに、この店舗が建っている場所は、20年前には幼馴染み宅の畑とウッドデッキだったんですよね。当時そこで花火をしたり、テントを張ってキャンプの真似事をしたりしたのを思い出しました。店主である幼馴染みのご両親と話していると、懐かしい思い出がどんどん蘇ってきて、話が尽きませんでした。
幼馴染みには弟共々仲良くしてもらっています。コロナ禍の前には幼馴染みが中心となって仲の良かった同級生同士で集まり、定期的に飲んだりしていました。現在はお互いに地元から離れており、会う機会も減ってしまいましたが、ご両親から近況を聞いて、久しぶりに会いたくなりました。また、測量船には客として僕の母を含めた「親(祖父母)世代」や、地元に残っている同級生(子供を授かって親になっている)もよく来ているようで、そちらの近況を聞くこともできました。ゆえにせっかくの絵本カフェだったのに、話に夢中になって、気がつけばほとんど絵本を読んでいませんでした(笑)
絵本カフェ測量船 まとめ
測量船は隠れ家的な雰囲気の絵本カフェで、地産地消にこだわったフードメニューとたくさんの絵本をゆっくりと楽しむことができます。店主夫妻も話好きな方々で、たくさんの貴重なお話を聞かせてくださりました。地元の常連に支持されているだけでなく、遠方からもリピーターの訪れる人気店です。
休日はランチの予約枠が埋まることも多いので、早めに電話やホームページのメールフォームにて予約をとっておくのが確実です。
おしゃれなランチやドリンクを味わいながら絵本を楽しむのは、最高の贅沢ですよ!
と言いつつも絵本ほとんど読んでないけど!
絵本カフェ 測量船
岡山県加賀郡吉備中央町上野2280-57
岡山市北区足守にある隠れ家的カフェ「ピッコロテラス」の紹介記事はこちら↓
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