普段あまり行かないジャンルの店に「チェーンの定食屋」があります。というのも、せっかく外食するなら、自宅ではあまり食べられないようなものを食べたいんですよね。なので、メニューの内容が良くも悪くも家庭的で、自宅でも近いものを作れそうな定食屋については、店選びの選択肢になかなか入ってきにくかったりします。これが例えば「地域に根差した個人経営の定食屋」とかだったら話が違ってきますが「チェーンの定食屋」となってくると、どの地域でも良くも悪くも似たクオリティのものを味わえるので、あまり特別感を感じないというか…。

ですが、名古屋の街の郊外を散策しているときに、いろいろな場所で見かける「街かど屋」というチェーンの定食屋が妙に気になっていたんですよ。
でもなぁ…。名古屋で暮らしだして初めて知った店とはいえ、チェーンの定食屋さんだしなぁ…。物珍しいメニューはそんなに無いんじゃ…。

えっ!ナニコレ!!!
なんですか。「なが~~い定食」って。ただ「長い」という乱暴な共通項のみで括られたボリューム系のおかずたちが皿の上で天を目指す姿に、僕は思わず目を奪われてしまいました。こんなに頭の悪そうなオールスター(誉め言葉)、わくわくしないわけが無いじゃないですか!
というわけで、今回は、街かど屋にて2025年4月中旬までの期間限定で提供されている「なが~~い定食」を紹介します!
茶碗からはみ出る。なんだこのチームは
街かど屋は株式会社ライフフーズが東海と近畿に展開しているチェーンの定食屋です。先日紹介した「ザめしや」も同じく株式会社ライフフーズが運営しています。
今回訪問した街かど屋名古屋本山東店は、広小路通を地下鉄東山線/名城線本山駅から東山公園方面に5分ほど歩いた場所にあります。営業時間は基本的に24時間と1、忙しい現代人には大変ありがたいです。
注文は食券制の前払いで、キャッシュレス決済が使用可能です。

注文したのは当然「なが~~い定食」です。同時期に提供されている限定メニューもよく見ると、とんかつとスタミナ野菜炒めを相盛りした「野菜マシマシ豚かつ定食」や、とんかつとチキンカツにタルタルソースをぶっかけた「豚&鶏 南蛮ミックス定食」など、様子がおかしかったのですが、わんぱくさでは「なが~~い定食」が頭一つ抜けていました。長音符をわざわざ湾曲させて、2つ連続させちゃうぐらいですからね。もうネーミングからして「やってんなぁ!」と言いたくなります。

お皿の上に、長くて茶色い奴らが川の字に並べられている様子には、思わず笑顔になってしまいます。よくもまあ、こんなに長いのばっかり揃えたものです。

そんな長くて茶色い奴らのお供となるのは、ソースとだしつゆとカラシです。この「なが~~い定食」は、つい長さだけに気を取られてしまいますが、実は5連揚げ物+シャウエッセン2というカロリー戦隊です。2025年2月より放送が開始されたスーパー戦隊シリーズ最新作「ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー」に負けないぐらいこってりしています。(毎週毎週カオスな展開なのに、描きたいテーマはしっかり描いているから感情が迷子になる…。)
冷ややっこの存在が文字通りの清涼剤として、非常に重要です。

お皿の上の摩天楼を、一本ずつ片付けていきます。まずはシャウエッセンです。お前、こんなに長かったっけ!!試しに茶碗の上に載せてみると、余裕ではみ出しました。
まあ、シャウエッセンなので味は間違いないです。かぶりつくと皮がブリンと弾け、香辛料の風味を纏った肉汁がジュワッと染み出します。

衣の下から透ける赤色が魅力的な、かにかま天を頂きます。衣のサクッとした食感と、かにかま本体のホクッ、プリッとした食感の対比が良いです。しょっぱいだしつゆがよく合います。

ちくわ天なんて、2本入ってますからね!1本のちくわを縦に割っているので、これで1本分というカウントなのでしょうか。
そういえば、ちくわ天は、うどん屋でうどんのトッピングにすることはよくあるのですが、こうやってご飯のおかずとして食べたのはこれが初めてかもしれません。甘じょっぱい感じのちくわ天は、ソースとの相性が良い気がします。

一見するとその正体のわからないこちらの謎フライですが、一口食べると、衣の中から心の躍るまろやかな味わいがとろりと溢れだしました。チーズフライですね。
揚げ物×チーズという、おいしいことの約束された組み合わせです。弁当に入っていたらうれしいやつです。

長いだけでなく、太さまで兼ね備えたとんかつまで居ます。カラシをつけて頂きました。脂身が少なめの部位なので、ある意味「5連揚げ物の攻略のために公式(街かど屋)が用意した救済措置」と言えるかもしれません。
胃もたれすることもなく無事に完食できました。BLTサンドのように、構成成分がお互いのおいしさを引き出しあうような化学反応こそ無いものの、長いという共通点だけで集められたカロリー戦隊は、個々の確かな戦闘力で、確かな食後の満足感を僕にもたらしてくれたのでした。
街かど屋の過去の面白定食!明石焼き定食&牛塩タン定食
「なが~~い定食」以前にも、街かど屋では面白い定食をいろいろ提供していました。ブログネタとは関係なく食べてきたのですが、こちらもついでに紹介します!

最初に紹介するのは、2025年3月頃まで提供されていた「鉄板明石焼き定食」です。粉もんをご飯のおかずにするという、株式会社ライフフーズの関西スピリッツを感じる一品です。

明石焼きと一緒に、からあげも付いてきます。炭水化物と粉もんだけではなんというかちょっとストイックすぎる気がするので、からあげの存在がとても嬉しいです。
明石焼きは付属のだしつゆで頂くほか、お好みでソースをかけることもできます。ジュージューとおいしそうな音を立てています。

薄焼き卵と小麦粉の生地の中間のような食感の明石焼きに、しょっぱめのだしつゆを纏わせていただきます。だしつゆが程よく染みていますし、一口一口がずっしりと重く食べ応えがあります。
……あれ?意外にご飯と合うのでは?
明石焼きをおかずにすることに疑問を抱いていましたが、食感がどちらかというと粉もんよりも卵焼き寄りなので、お好み焼きよりも余裕でおかずにできますね!そもそもおかずのお好み焼き肯定派ではありますが!(え)
また、付属のからあげもおいしいです。衣はカリッと、肉は柔らかく揚がっています。

明石焼き定食と同じ時期に提供されていた「牛塩タン定食」もいただいています。

アツアツの鉄板の上に、薄切りの牛タンと、もやしやネギといった野菜を一緒に炒めたものがたっぷり乗ってやってきます。塩コショウベースのシンプルな味付けと、高火力で仕上がったがゆえの香ばしさが食欲を刺激し、もりもりと食べられます。お肉が牛タンなので、歯ごたえも楽しいんですよ。冒頭で定食屋について「あまり特別感を感じない」などとぬかしましたが、撤回します。
定食屋の肉野菜炒めは、特別に美味しいです…!明らかにシンプルな材料でできているはずなのに、自宅で作るものよりも抜群に美味しく感じられるのは、何か秘密があるのでしょうか…。やっぱり火力の違いかな…。
なお、街かど屋ではご飯と壺漬けのおかわりが無料です。もちろんしました(え)
街かど屋の限定メニュー まとめ
株式会社ライフフーズが東海・近畿エリアに展開する定食屋チェーン「街かど屋」では「なが~~い定食」や「鉄板明石焼き定食」といった、バラエティに富んだ期間限定メニューを定期的に提供しています。
中でも「なが~~い定食」は、ただ長いという共通点のみで集められた揚げ物たちがお皿の上に一堂に会し、強烈な存在感を放ちます。揚げ物5本+シャウエッセンなので、ボリューム満点です。メニューのコンセプトの面白さと、長い揚げ物たちの存在感が、かなりの満足感をもたらしてくれます。
何度かお邪魔して感じたのは、街かど屋のようなチェーンの定食屋はリーズナブルで品数豊富で営業時間も長いので、継続的に通うときに強みを発揮するのかもしれません。レギュラーメニューの種類が多いだけでなく、定期的に面白い限定メニューも提供されるので、仕事の休憩時間などで毎日通っても、ほぼ毎日違うメニューを試せてきっと飽きないと思います。
今回紹介した「なが~~い定食」は2025年4月中旬までの期間限定提供です。気になる方は、お早めにお試しください!
街かど屋 名古屋本山東店(今回の訪問店舗)
愛知県名古屋市千種区東山通2丁目1-2
営業時間:24時間(水・木曜日は24時閉店、木・金曜日は7時開店)
※訪問時点での情報です。
街かど屋のWebサイトはこちら(ライフフーズWebサイト内)↓
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