その土地の旨いものを知りたいときは、その土地の住民に聞くのが一番です。食べログやガイドブック等も参考にはなりますが、やはり地元の美味しい店を知っていて、普段使いしている地元民からのリアルな情報に勝るものはない気がします。
職場の上司の地元が、僕のよく行動している千種区、名東区エリア近辺だということが判明したので、休憩時間の度にその辺りのグルメの情報を仕入れています。その一環で入手することのできた情報の一つが先日紹介した「カフェメルス」だったわけなのですが、カフェメルスのすぐそばにも上司のよく知っている人気の店舗があるようです。
(上司)『パンダらーめん』ってまだある?
ありますね。まだ行ったことはないですが。
そこも人気あるよ。みんなチャーハンが旨いってチャーハン注文してる。
その人気の店舗というのが「パンダらーめん」という老舗のラーメン店です。上司曰く、ラーメン店でありつつも、チャーハンもかなり人気なようです。さらに言うと、台湾ラーメンもかなり人気です。先日投稿した味仙の記事の冒頭にて「近所にも『台湾ラーメンが旨い』というレビューのあるラーメン店がありました」と書いているのですが、実はその店こそがパンダらーめんだったりするのです。
地元民が推しているということは、これすなわち地元民が普段使いしているということです。パンダらーめんのチャーハンや台湾ラーメンの美味しさを、確かめに行ってきました!
高火力で仕上げられた香ばしい名物「チャーハン」
パンダらーめんは、千種区と名東区の境界付近の地域、千種区千代が丘にあります。近隣の名古屋市交通局猪高車庫バス停が目印です。
パンダらーめんはカフェメルスと同じ建物に入居しており、カフェメルスの二つ隣の店舗がパンダらーめんとなっています。上司曰く、この建物の飲食テナントはこの数十年でちょくちょく入れ替わってきたようですが、カフェメルスとパンダらーめんだけは昔からずっと変わらずにあるとのことです。
パンダらーめんという店名の通り、パンダのイラストが目印です。年季の入った店内は、過ごした時間がそのまま味わいとなっている印象です。店内はカウンター15席、座敷テーブル3席と比較的広めですが、訪問時には席がほぼいっぱいになっていました。家族連れから作業員まで、老若男女が訪れています。確かに人気の予感です。
メニューは豊富です。ラーメンは通常のラーメン、白湯ラーメン、サッポロみそラーメン、サッポロ塩ラーメン、台湾ラーメン、カレーラーメンと、様々な味のものが揃っています。サイドメニューも、人気だというチャーハンをはじめとして、マーボー飯や餃子、シュウマイ、チャーシュー等が揃っています。お酒やソフトドリンクも飲めます。メニューが豊富なのは良いですね。いつ行っても、その時の気分に答えてくれる一品があるわけですし、複数人で行っても「好みのものが無い」ということになりにくいですからね。
カウンターからは厨房の様子がとてもよく見えます。ご主人が大きな中華鍋をガシガシと振ってチャーハンを作っています。見るからに火力が高そうで期待が持てます。
待つことしばし。注文したチャーハンがやってきました。サイズは大・中・小から選べます(小、680円)。焦げ目がしっかりと付いていて、もう見ただけで香ばしいと分かりますね!
早速レンゲで掬って一口頂きます。おお、程よいパラパラ感です。そして焦げ目のもたらす香ばしい香りと食感と味が最高です。この香ばしさがチャーハンの味を1ランク、いや、2ランクは上げていますね。チャーハン自体の味はあっさりめですが、だからこそいくらでも食べられるというものです。
パンダらーめんのチャーハンは、やはりチャーハンにおいて火力は正義なのだなと思わせてくれる一品でした。チャーハンは材料さえあれば家庭でも簡単に作れる料理ではあるのですが、家庭のコンロ(特にIH)だとなかなかパラパラには仕上がらなくて、少しでも中華料理店やラーメン店で食べるような味に近づけようと思うといろいろなテクニックが必要になってきます。しかし、ラーメン店の巨大コンロと大きな中華鍋には、僕が家庭でやるどんな小細工もはねのけてしまうような圧倒的なパワーがあるのだなと改めて思わされました。
野菜たっぷり。にんにくが食欲をそそる「みそチャーシューメン」
チャーハン小と一緒にみそチャーシューメンも注文してみました(950円)。壁におすすめのラーメンを紹介する張り紙が貼られており、何を頼むか迷ったのですが、不意に厨房のほうから味噌ラーメンの良い匂いが漂ってきたので、心は一気に味噌ラーメンに傾きました。漂ってくる匂いで注文の予定が大きく変わるのはあるあるだと思います。
こちらがパンダらーめんのみそチャーシューメンです。とても大きな器に入っています。なお、ラーメン各種は+400円でジャンボサイズにもできるとのことなので、ジャンボサイズに対応したジャンボ丼ということなのかもしれません。
しかしながら通常サイズでもかなりのボリュームです。大盛りの一杯の中には、キャベツ、もやし、にんじん、ニラ、コーンといったたっぷりの野菜に加え、チャーシューが3枚も乗っています。
まずはスープから一口頂きます。コクとうま味と辛味と酸味のある味噌の味で、しっかりと濃いめの味です。ベースのスープは鶏ガラでしょうか。ベースのスープ自体はあっさりと軽やかな味わいです。しかしそこに濃い味噌の味と、にんにくの風味が効いていて、パンチのある味わいになっています。
麺はストレートの太麺で、もちもち、つるつるとした食感で食べ応え抜群です。
たくさんの具材はスープと相性が良く、野菜の味や食感と、濃いめのスープとがよく馴染みます。チャーシューは歯ごたえが楽しいタイプです。
量も味も、満足感十分の一杯でした。
ひき肉の旨い「台湾ラーメン」
後日再訪問し、今度は人気の台湾ラーメンを注文してみることにしました(900円)。
赤いスープに、とにかくたくさんのひき肉が乗っています。ひき肉を全て掬えるように、穴の開いたレンゲも一緒に出てきます。
まずはスープから一口頂いてみます。なるほど、。あっさりとした醤油スープですが、辛味もしっかりとあり、汗ばみますね。しかし、味仙の台湾ラーメンのように一口目から爆発的に辛いというわけではありません。旨辛です。
麺はみそチャーシューメンと同じく太麺ストレートです。
この一杯を美味しくしているのは、たくさん入った…
ひき肉です!!
たくさん入ったひき肉が、パンダらーめんの台湾ラーメンを美味しくしています。ひき肉の脂や、ひき肉の旨味がスープと一体になり、スープを味わい深くしています。ひき肉自体にもしっかりと歯ごたえがあり、肉肉しい食べ応えです。味仙の台湾ラーメンはひき肉も辛かったのですが、パンダらーめんの台湾ラーメンに関してはひき肉は辛くはありません。
ひき肉がとにかくたっぷりと入っていることで、スープにも旨味がたっぷり溶けているのです。辛すぎないけれど適度に辛いスープの味わいと、どこを掬っても入ってくるひき肉とが、スープを一口、もう一口と求めさせてくれます。これは旨いです。ひき肉以外にはにんにくの芽も入っており、肉肉しく辛い一杯の中で、にんにくの芽の食感と味とが良い感じの癒しになります。
これは評価が高いのも納得ですね。不意に思い出して再び食べたくなる味だと思います。それにしても、チャーハンの火力といい、ひき肉の量といい、パンダらーめんのメニューは火力や物量で美味しく仕上げている、実に気持ちの良いメニューですね!
台湾ラーメンと一緒に餃子も注文しました(400円)。卓上に酢があったので久しぶりに酢コショウで食べました。
少し小ぶりな餃子が7個出てきます。ジューシーで肉汁たっぷりです!薄手ながらもツルツルモチモチとした食感の皮も旨かったですね。
パンダらーめん まとめ
千種区千代が丘の老舗ラーメン店「パンダらーめん」は、地元の常連客から愛される人気店です。ラーメンもサイドメニューも充実しており、ラーメンは通常サイズでも非常にボリュームたっぷりです。
人気メニューはチャーハンと台湾ラーメンです。チャーハンは高火力で仕上がった香ばしい一杯で、台湾ラーメンはたっぷりのひき肉が旨辛スープに旨味をもたらしています。
派手な感じでは無いけれど、じんわりとした旨さがあり、定期的に思い出して食べたくなる味だと思います、現にこの記事を書きながら、あの台湾ラーメンをまた食べたくなっています!
なお、車での来店の際には、駐車場が他店舗と共同であり、なおかつそこまで広くない点にご注意下さい。
パンダらーめん
愛知県名古屋市千種区千代が丘6-10
営業時間:11:00~13:45、17:00~21:30
定休日:土曜日、日曜日、祝日
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