牛丼チェーンの松屋が大好きです。今以上に金欠に喘いでいた大学時代には、290円(当時)で牛めし並を頼める上に味噌汁まで付いてくるので、特にお世話になっていました。そして、松屋の牛めしへの親しみの気持ちを抱いたまま、胃袋が松屋の牛めしに対して急に余所余所しくなる三十路を迎えました。
そんな松屋で、2025年4月8日よりとんでもない新メニューの提供が始まりました。その名も「ニンニク野菜牛めし」なのですが…。こいつを見てくれ。これをどう思う?

すごく…二郎系です。
なんと、二郎系ラーメンインスパイアの、野菜マシ、カラメ、ニンニクな牛めしが登場したのです!
牛めしなのに牛肉が見えない、ボリューム満点の問題作に挑みます!
松屋の再挑戦。リベンジの二郎系牛丼
松屋がこのニンニク野菜牛めしを提供するのはこれが3度目です。2024年10月と2025年2月にテスト販売が行われており、その際の反響をもとに慎重な調整を経て、2025年4月の全国販売に至りました。

「ニンニク野菜牛めし」と「ニンニク野菜マシ大盛牛めし」の2種類が販売されています。

今回はもちろんマシのほうを注文しました。

見てください。牛めしだってのに、牛が見えません…!増された野菜が丼の上で山を作っています。その天辺には醤油味のにんにく背脂が鎮座しています。

しかも、にんにく背脂は別皿でも提供されるという念の入りようです。ただしこれはあくまで「お好みに応じて味を濃いめにカスタマイズできる」というオプションにすぎないので、必ずしも入れる必要はありません。
にんにくと野菜の量のみならず、威圧感もマシマシなニンニク野菜牛めしですが、攻略法があります。

それは、野菜をしっかりとかき混ぜて、にんにく背脂を全体に絡ませることです。
冒頭で「なんか変な新メニュー出たぁ!!」といった感じのテンションでお届けしましたが、実は初見ではありません。2024年10月のテスト販売でニンニク野菜牛めしを履修済みです。
松屋も二郎系も好きな僕ですが、当時のニンニク野菜牛めしについては「微妙」という評価を下さざるをえませんでした。というのも、味のムラが大きすぎるんですよね。にんにく背脂の醤油味が強すぎて、野菜や牛肉の味を上書きしてしまうんですよ。
野菜のシャキシャキ感は悪くないのですが、僕は二郎系の魅力を「スープ、野菜、脂、カラメ、豚、麺、にんにくの一体感」だと考えています。構成成分それぞれにパワーがある二郎系ラーメンですが、実際に食べてみると、その味には確かなまとまりがあるんですよね。一方で、当時のニンニク野菜牛めしは、言うなればにんにくとカラメの主張が強すぎて、一体感もへったくれもない仕上がりでした。面白いコンセプトだったのに、非常に惜しいと思いながら松屋を後にしたのを今でも覚えています。
にんにく背脂を全体に絡ませたのはその時の経験を思い出してのことなのですが…まずはにんにく背脂のあまり絡んでいない部分を食べてみます。シャキシャキ感を残しつつも、しっかりと火が通っており、仕上がりはとても良い感じです。
続いて、にんにく背脂を絡めた部分を頂いてみます。にんにく背脂は野菜全体に行きわたり、野菜の甘みや水分と程よくマッチします。純粋に、野菜炒めとしておいしい、食欲をそそる味わいになります。にんにく背脂の味が濃いことに変わりはないのですが、以前のテスト販売時よりも一体感が増したように思います。

野菜炒めを食べ進めていくと、ようやく牛肉が現れます。これは「牛めし」なので、入っている牛肉も甘辛い牛めしのそれなのですが、にんにくと醤油と背脂のパンチがある味わいの野菜炒めに、甘辛い牛肉が合わさることで「化学反応」とまではいきませんが、口の中の「旨い」と感じるツボを力尽くで刺激してきます。まさにボリュームの化身。「二郎インスパイア系牛めし」と聞いて、食べてみたかったのはまさにこういうものでした。
……とはいえ、食べている間になまこマンの中の30代が冷静に現実を直視し始めました。上の野菜炒めと牛肉を平らげていって、現れるご飯は脂とつゆでベットベトなんですよ。背脂が野菜やお肉に絡んでいるうちは「うおー!!すげー!!」と大喜びでバクバクいっちゃうんですが、いざご飯にしみ込んでしまうとカロリーにしか見えなくなってしまうのです。少し憂鬱になりながら食べました(笑)もちろん、牛めしのつゆと、にんにく醤油味の背脂がコラボしてしみ込んでいるわけなので、やはり口の中のジャンクを求めるツボはバシバシと刺激されるのですが。
なお、松屋公式の栄養成分表示によると、この一杯で怒涛の1290kcalとのことです…!「逆にそんな程度で済むんだ…。」と思ったのは内緒です(え)
松屋のニンニク野菜牛めし まとめ
2025年4月8日より、全国の松屋にて期間限定メニュー「ニンニク野菜牛めし」が発売されました。牛めしの上に野菜炒めと醤油味のにんにく背脂がてんこ盛りになった「二郎インスパイア系牛めし」となっています。2度のテスト販売を経て、満を持して全国発売となったニンニク野菜牛めしは、ブラッシュアップの末、野菜と背脂と牛肉の一体感が増しており「これが二郎系牛めしか!」と思えるようなジャンクな仕上がりです。

このメニューの攻略法は、ずばり「にんにく背脂と野菜をしっかりと混ぜておくこと」です。
天辺に乗っているにんにく背脂は、かなりしょっぱいです。二郎系でいうところの「カラメ」な感じです。僕が最初に食べて「微妙」と思ったのも、このにんにく背脂をうまく扱えなかったのが理由でした。全体に絡めることで、シャキシャキの野菜がその美味しさを増します。別皿の「追い背脂」はしなくても十分濃い味でしたね。
……とはいえ、しっかり混ぜたうえでも塩分は高めですし、当然カロリーも高めなので、そのあたりはご理解のうえでお試しください。まあ、二郎系は「他の日の食事内容で釣り合いをとることを前提に食べるもの」ですからね(笑)
※訪問時点での情報です。
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