名古屋近郊のスーパー銭湯へは、これまでにかなりの数訪問してきたつもりですが、それでもまだまだ網羅できていません。未だに行けていない、気になっている場所がたくさんあります。
そんな、気になっていた施設の一つが「湯のや 天然温泉湯吉郎(とうきちろう)」でした。豊臣秀吉の幼名である「木下藤吉郎」にちなんだ名前です。
この湯吉郎は、2025年10月8日にリニューアルオープンしているのですが、リニューアルによってサウナ施設が強化されたという噂を聞きました。楽しいサウナなんてなんぼあってもいいですからね。リニューアルして間もない時期に確かめに行ってみたのですが、そこにあったのは、まさしく「サウナのテーマパーク」でした!
ゼロ距離でクールダウンできる水風呂に、天然温泉スチームの充満するスチームサウナ!

というわけで、湯吉郎にやってきました。名古屋市中村区とあま市の市町村境となる、庄内川の豊公橋のすぐそばにあります。もっとも、住所は中村区でもあま市でもなく、清須市になるのですが。東を庄内川、西を新川に挟まれた、リバーサイドビューでもあります。
また、自家用車以外でのアクセスもしやすい立地で、最寄りの豊公橋バス停まで向かう市バスが、名古屋駅や地下鉄東山線本陣駅から出ているほか、名古屋駅(東口・西口)と本陣駅を経由するシャトルバスも1時間に1本出ています。
施設は3階建てです。1階は食事処、スナックコーナー「いろは茶屋」、リラクゼーション、休憩スペースとなっており、お風呂は2階、岩盤浴(テラス「川と山と絶景」)が3階にあります。館内で発生する料金は、下足箱のキーで管理し、退館時にまとめて支払う方式です。岩盤浴を利用する際にはフロントで館内着を受け取りましょう。
サウナを早速楽しみたいので、まずはお風呂に入ります。
内風呂は強弱のジェットバス、電気風呂、強炭酸泉、日替わり炭酸泉、サウナ室「零秒サ室」から構成されています。浴室には大きな窓が設置されており、明るい光の差し込む開放的な雰囲気です。
炭酸泉は程よく長めに浸かれる温度感で、サウナ前に体をじっくりと温めるのに適しています。お風呂にじっくりと浸かれば浸かるほど、1セット目のサウナが苦しくないことに最近ようやく気づきました。浴室内に給水器もあるので、水分補給はしっかりとできます。もちろん、お風呂とサウナで二重に汗を流すことになるため、水はしっかり飲んでおきました。
また、日替わり炭酸泉は、日毎に様々なテーマのお湯を楽しめます。訪問時には体に効きそうな香りの「刻み生薬風呂」や、訪問時に解禁されたばかりだった「ボジョレーヌーボー風呂」となっていました。
露天風呂には弱炭酸泉、天然温泉岩風呂、スチームサウナ「湯げ吉」、水風呂があるほか、ととのい椅子の多数配置されたととのいスペースも完備されています。
天然温泉の泉質は美肌に効果的な弱アルカリ性泉で、さらに、ラドンを含んだ放射能泉でもあります。温泉に含まれるごく微量のラドンには、細胞の代謝や免疫力などを賦活する「ホルミシス効果」を期待できます。特に天然温泉岩風呂は、短い時間浸かっているだけでも、結構ポカポカになれますね。
体をじっくりと温めたところで、いよいよサウナに入っていくのですが…。冒頭で「サウナのテーマパーク」と書いたように、リニューアル後の湯吉郎のサウナはすごく楽しいことになっています!
最初に攻めるのは「湯げ吉」です。前述した通り、露天風呂スペースに設置されたスチームサウナなのですが、湯げ吉はただのスチームサウナではなく、天然温泉の温泉水をスチームにしているのが最大の特徴です。ラドン温泉のホルミシス効果を、体の内側からも満喫できるというわけです。
……ただ、この湯げ吉が、結構熱いんですよ!温度で言うと60℃ほどだというのに、内部の湿度がほぼ100%なので、かなり熱く感じられます。タワーサウナに入る前の慣らしのつもりだったのに、熱すぎて中に10分も居られませんでした。まあ、よく考えてみると、60℃のお湯を全身で浴びているようなものですからね。回転寿司のお茶の温度だと考えると、熱く感じるのも無理はないです。

続いて、いよいよ本命となる浴室のサウナ室「零秒サ室」に入っていきます。ここはとても大きなサウナ室となっており、室内にはタワーサウナのみならず、塩サウナと水風呂が設置されています。
「零秒サ室」の名前の秘密はまさにこの水風呂であり、タワーサウナや塩サウナで汗を流したら、そのまま室外に出ることなく、0秒でクールダウンできてしまうのです!ウェルビー今池にもあった方式ですが、本当に画期的だと思います。
さらに言うと、水風呂は一般的な温度(15℃ほど)の「天然水風呂」、キーンと冷たい、10℃ほどの「冷やし天然水」、冷たい水が頭上から降り注ぐ「脳天大瀑布」の3種類が設けられています。「頭寒足熱」の真逆たる、体が冷たくて頭が熱い不思議な感覚は、病みつきになりそうでした。
タワーサウナもかなり強烈で、オートアロマロウリュが15分ごとに起動します。ですが、大きな窓からは新川がよく見えて、癒し効果は抜群です。
テントサウナに、リバービューサウナ!テラス「川と山と絶景」でさらにサウナを楽しむ
浴室に設置されたサウナも良い感じだったのですが、湯吉郎の「サウナのテーマパーク」っぷりはまだまだこんなものではありません。3階の岩盤浴スペース「川と山と絶景」にも、様々なサウナと岩盤浴が待ち構えています!
まずはリバーサイドビューの立地を活かした「絶景岩盤浴」に入っていきます。「川と山と絶景」を名乗るのは伊達でなく、大きな窓からは施設のすぐそばを流れる新川や、その向こうに広がる名古屋郊外の街並み、さらにその向こうに広がる養老山地まで眺められます。中村区の端っこのほうまで来ると、周囲に高い建物がほとんど無いので、湯吉郎の3階からでもかなり遠くの方まで見渡すことができるんですよね。
もっとも、訪問時期の関係か、外との温度差で窓が結露しちゃって、あまりすっきりと見えたわけではありませんが(苦笑)
絶景岩盤浴に隣接するように「北投石サ室」があります。ここは言うなれば、館内着を着たまま入るタイプの高温サウナですね。テレビがあり、定期的にオートロウリュが動作します。
絶景岩盤浴があるほうから、建物の反対側の端へ行くと「七石岩盤浴」があります。鉱石の上に寝そべる、よくあるタイプの岩盤浴です。室内は暗くなっており、寝そべっていると、だんだんうとうとしてきます。
また、足を伸ばして座れるタイプの椅子も設置されています。この岩盤房には、館内の漫画を持ち込むことも可能です。
七石岩盤浴の部屋からバルコニーに出ると、テントサウナが4つ設置されています。外はとても寒いのですが、テントサウナは断熱性がとても高く、一歩足を踏み入れると、とてもポッカポカです。そして、ここからもやはり、名古屋郊外の街並みをかなり遠くの方まで見渡すことができます。

テラス「川と山と絶景」には、岩盤浴以外にも、リクライニングチェアやベッド、ハンモックが設置されています。フリーWi-Fiも利用可能で、ワークスペース的にも利用できます。
お食事は大戸屋と麺屋はなびで!
サウナ後の楽しみといえば、サウナ飯ですよね!
もちろん、湯吉郎でもサウナ飯を楽しめるのですが、湯吉郎の食事処は、他の温浴施設とは一味違います。なんと、定食の大戸屋と、台湾まぜそばの麺屋はなびがテナントとして入居しているのです!

サウナ後に食べる、はなびの台湾まぜそばはもう、反則ですね。全身が求める塩気を強烈にチャージすることができます。サウナで汗をかいた直後だというのに、どこに隠れていたんだと問いたくなるほどに、辛さで再び汗が噴き出します。

定食系のメニューや、丼もの、うどん、そばなどは、大戸屋のほうに揃っています。「チキンかあさん煮」は、チキンカツを野菜と一緒に、なめたけと大根おろしとめんつゆで煮込むことで、ボリュームたっぷりなのにさっぱりと食べられてしまうので、本当に傑作メニューだと思います。からあげにレモンを絞るか否かは派閥が分かれるところですが、チキンかあさん煮には断然、レモン汁を絞りたいです。
チェーン店のグルメはクオリティが安定していますからね。「お風呂上がりに確実に美味しいものを食べられる」という安心感はかなりのものです。

その他の飲食テナントとして、軽食やドリンク類を提供するスナックコーナー「いろは茶屋」と、アサイーボウルを食べられる「ホノルルアサイー」があります。
いろは茶屋にて「オロパイン」を頂きました。フレッシュなパイナップルジュースにオロナミンCを注いだ、新感覚のサウナドリンクです。パイナップルの酸味と、オロナミンCの酸味が、意外にもよく馴染んで、さっぱりと飲めるんですよ。
バラエティに富んだ飲食テナントが揃っていますが、強いて一つ難点を挙げるとすれば、いずれのテナントでもモーニング営業を行っていません。湯吉郎は平日だと9時、土日祝だと6時に開店するのですが、飲食テナントの開店は11時なので、朝食はあらかじめ食べてから向かったほうが良いです(1敗)
湯のや 天然温泉湯吉郎 まとめ
「湯のや 天然温泉湯吉郎」は、清須市にある日帰り温泉施設です。庄内川と新川に挟まれた場所に立地しています。2025年10月にリニューアルオープンしました。
お風呂は天然温泉です。泉質は弱アルカリ性のラジウム泉で、美肌や代謝亢進に効果的です。また、リニューアルオープンに伴ってサウナも強化されており、ラジウム温泉のスチームが充満する熱々のスチームサウナ「湯げ吉」と、高温サウナ・ソルトサウナ・水風呂が1箇所に集まった「零秒サ室」が設置されています。特に零秒サ室は、サウナ室内に水風呂があるので、その名の通り、サウナ室から出ずにクールダウンできます。
3階の岩盤浴スペース、テラス「川と山と絶景」にも、大きな窓があり長めの良い「絶景岩盤浴」や、テントサウナなど、バラエティに富んだ岩盤房やサウナが揃っています。
飲食テナントとして、スナックコーナーの「いろは茶屋」、アサイーボウル専門店の「ホノルルアサイー」、台湾まぜそばの「麺屋はなび」、定食の「大戸屋」があります。ガッツリといきたいサウナ上がりには、特に麺屋はなびの台湾まぜそばが嬉しいですね。
館内で発生する料金は下足箱で管理するシステムとなっており、退館時に精算します。入館料は以下の通りとなっています。
入浴料
大人(中学生以上):900円(平日)/1100円(土日祝)
小学生:300円(平日)/350円(土日祝)
幼児(4歳〜小学生未満):100円
0〜3歳:無料
岩盤浴
大人(中学生以上):900円(平日)/1200円(土日祝)
小学生:300円(平日)/350円(土日祝)
※小学生のみでの利用は保護者同伴必須。
※小学生未満のお子様の利用は不可。
これまでに訪問した名古屋近郊のスーパー銭湯では、キャナル・リゾートのサウナのエンタメ性が群を抜いていたように思いますが、湯吉郎もなかなかすごいことになっていましたよ。
湯吉郎の素晴らしいところは、立地を最高にうまく活かしているところだと思います。中村区の、名駅よりも西側には背の高い建物がほとんど無いんですよ。ゆえに、窓からは新川と一緒に、養老山地あたりまで見渡すことができます。テラス「川と山と絶景」や、零秒サ室にも大きな窓が設けられており、明るく差し込む日差しを浴びながらサウナを楽しめます。
自家用車以外でのアクセスもしやすい立地で、最寄りの豊公橋バス停まで向かう市バスが、名古屋駅や地下鉄東山線本陣駅から出ているほか、名古屋駅(東口・西口)と本陣駅を経由するシャトルバスも1時間に1本出ています。また、公式サイトには、名古屋市内や春日井方面、一宮方面など、様々な方向からのアクセス方法がストリートビューのスクショ付きで詳細に案内されています。(参考)
湯のや 天然温泉 湯吉郎
愛知県清須市下河原下之切1110-1
営業時間:
施設全体
9:00〜翌1:00
※金曜日、祝前日、土曜日は翌2時まで営業
※土日祝は6時より営業
大戸屋
11:00〜23:00(平日)
11:00〜翌1:00(金、土、祝前日)
麺屋はなび
11:00〜22:30
いろは茶屋
11:00〜翌1:00
※訪問時点での情報です。
湯のや 天然温泉 湯吉郎のWebサイトはこちら↓



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