「徳島に居ながらにして、久留米ラーメンを味わうことのできる店がある…」
そんな噂を耳にしたなまこマンは、自転車を走らせ、徳島市東部の安宅エリアへと向かった。
向かったのはこちら。徳島本町交差点から、沖洲の産業団地マリンピア方面へと向かう県道38号線沿いにある「うちだラーメン」という店だ。看板にもある通り、久留米ラーメンを売りにしている。もとは福岡県にて営業していたそうだ。
久留米ラーメンというのは、福岡県久留米市周辺で食べられているご当地ラーメンで、濃厚な豚骨スープと細麺が特徴。博多ラーメンなど、九州エリアで食べられる豚骨ラーメンの原型になったと言われているのだそうだ。
メニューはとても豊富で、ちょい呑みもできそうなラインナップ。ラーメンのトッピングとして「高菜」という選択肢があったり、卓上に味変用の紅しょうがの小鉢があるあたりに、九州らしさを感じる。
ちなみに学生証の提示で「学割ラーメン」を食べられます。通常のラーメンより80円ほどお得です。
注文したのはチャーシュー麺の高菜トッピングに、小メシ。白濁したスープからは、豚骨の匂いが漂ってくる。
大きめのレンゲを使ってスープを掬い、早速一口。豚骨の匂いとうまみがじんわりと出ている。かえしはシンプルなしょっぱさで、後味はあっさりめ。
チャーシューは柔らかく煮込まれており、こちらもかえしと同じようにしょっぱめに味付けされていてさっぱりとした味わい。麺はストレートの細麺で、サックリと噛み切れる感じだ。
……僕自身は久留米ラーメンを本場で食べたことがないので本場の味との比較はできないけれど、食べてみて、どこか徳島ラーメンの白系に近しいものを感じた。小松島の岡本中華などに代表される白系は、白濁した豚骨スープに薄口しょうゆで味付けのされた、じんわりとうまみの広がる後口のさっぱりした味わいがある。豚骨から白濁スープをとってシンプルに味付けるという点で、うちだの久留米ラーメンは徳島ラーメンの白系と親和性があり、それゆえに徳島の地でも多くのファンに親しまれているのではないだろうかと感じられた。徳島に店を構えるにあたって徳島の人の舌に合うような味にカスタマイズされているのかもしれない。
じんわりとした旨味の豚骨ラーメンをお手頃に楽しめる店として、うちだはおすすめです。ごちそうさまでした!
徳島県徳島市安宅3丁目6-37
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