名東軒は、閑静な住宅街の中にある老舗中華そば店。
「徳島の茶系中華そばの原型に近い、昔ながらの味を提供してくれる」ともっぱらの評判だ。
名東軒の初代は茶系中華そばの草分けである「中華そば 広東」で修行し、その味を受け継いでいる。多くの中華そば店が時代の流れに応じて少しずつ味を変えて行った中で、名東軒では今でも、広東の流れを汲む昔ながらの中華そばを提供しているようだ。
今日は、そんな名東軒の中華そばの味を皆さんにも紹介したいと思う。
名東軒は国道192号線から離れた住宅街の中にある。案内看板などはなく場所はわかりにくいが、いつも多くの常連で賑わっている。
店内には座敷席とテーブル席があるが、基本的にいつも一杯なので、テーブル席は相席になることが多い。
そして、名東軒は北海道日本ハムファイターズの守護神として活躍した元プロ野球選手の武田久さんの実家で、現在は久さんのご両親とご兄弟が店を切り盛りされている。
それゆえ店内には久さんにまつわる新聞記事や、プロ野球関係者のサインが飾られている。
座った席が遠くてしっかりと確かめることができなかったが、近藤健介選手(日本ハム)のサインだけはわかった(笑)
中華そば(大肉玉子入)とめし(750+200円)
そんな名東軒の中華そばがこちら。非常に濃い茶色のスープが印象的だ。
スープは見た目の通りに醤油の味が立っている。甘辛い味ではなく、しょっぱめの味だ。その奥で豚骨や鶏ガラベースの出汁の旨みがじんわりと広がる。くどさや脂っこさを感じさせない、すっきりとした味わいだ。
柔らかめの麺もスープによく馴染む。
トッピングの豚バラ肉は歯応えの楽しい厚切りで、タレの味がよく染みている。
そして、メンマではなく茹でたタケノコがトッピングされているのも特徴の一つ。こちらもコリコリとした食感がとても楽しい。そして濃いめの味わいはご飯とも非常によく合う!
その完成度の高さからは、名東軒の中華そばが地域で長きにわたって愛されてきた理由がよくわかる。
これからも昔ながらの徳島の中華そばを、未来に向けて残していってほしい!
ごちそうさまでした。
徳島県徳島市名東町1丁目81-18
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