地下鉄名港線名古屋港駅からすぐの場所にある、名古屋港ガーデンふ頭にお邪魔しました。名古屋港ガーデンふ頭には、海を眺められる公園が整備されているほか、様々な観光スポットが揃っています。
今回は、そんな名古屋港の観光スポットの一つである「名古屋港水族館」を紹介します!
名古屋港水族館は非常に大規模な施設です。見どころはたくさんありますが、個人的に一番印象に残ったのは、他の水族館ではなかなか見ることのできない「とある大型の海獣」ですね!その生き物を生で見たのは初めてでしたが、とても大きくて迫力がありました!
前回の名古屋港観光記事はこちら↓
イルカとシャチがお出迎え!海獣たちのいる北館
これまで3記事にわたって紹介してきた名古屋港ガーデンふ頭のスポット&イベント巡り記事でしたが、トリを飾るのは名古屋港水族館です。
シートレインランド1?知らん、そんな事は俺の管轄外だ。
北館と南館からなる、とても大きな水族館です。遠くからじゃないと全体が画角に収まりません。
なまこマンはなまこなので、水族館が大好きなんですよね!大きな水族館ということは、それだけ見る場所が多いということでもあるので、とても楽しみです。道中の映えるオブジェや、ペンギン型の照明と郵便ポストも、気分を盛り上げてくれました。
訪問日は混雑の予想されるお盆休み初日(2023年8月11日)だったので、スムーズに入れるように余裕を持って開館の1時間前(通常の開館時間は朝9時半なので、8時半)に入口の前へ向かったのですが、この時点で既に行列ができかけていてびっくりしましたよ!チケット売り場前は、入口前よりもさらに混んでいたように思います。
連休のような、混雑が予想される時期には特に、事前に前売り券を準備しておくのがベターです。チケットぴあやコンビニのプリントサービスで前売り券を購入できるほか、Web上で買える電子チケットもあります。また、近隣のファミリーマート名古屋港店および、ミニストップ名古屋ガーデンふ頭店ではレジにて名古屋港水族館のチケットを販売しています。
しばらく待っていると、本来の開館時間より30分早い朝9時に扉が開き、中に入れるようになりました。(お盆期間ゆえの特別措置でしょうか?)
水族館の入口は北館にあり、北館→南館の順に進んでいきます。
入口から入って真っ先に目を引くのは、大きなイルカのプールです!バンドウイルカが巨大なプールをすいすいと泳いでいます。
もっとも、このイルカに関しては外に並んでいるときに窓からチラチラと見えていたんですけどね(笑)
北館のテーマは「35億年 はるかなる旅~ふたたび海へ戻った動物たち~」となっており、海で暮らすようになった哺乳類であるクジラやイルカに関する展示がメインです。
さすがにクジラは大きすぎて生きたまま展示はされていないのですが(骨はある)、イルカよりも大きくて、それでいてカッコいい、とある巨大生物が展示されています!
名古屋港水族館と鴨川シーワールドにしか展示されていないその巨大生物の正体とは…
そう。シャチです!
いやぁ、大きい!白と黒のまだら模様もカッコいい!でもこの写真だと大きさが全然わからない!
なので、大きさの説明はこちらのポスターに譲ります(笑)
体長5メートルにもなるのですね。いやぁ、大きすぎます!生まれたてのシャチも、2メートルの大きさがあるようです。
こんなに大きな海獣を間近で見られるなんて、びっくりです!本当に大迫力でした!
名古屋港水族館には他にも、シロイルカ(ベルーガ)がいます。ベルーガもまた、日本では5か所の水族館でしか展示されておらず、貴重です。
流線型のバンドウイルカと比べると、全体的にぷよぷよとしたフォルムなのが特徴です。他人とは思えない
カメラ目線をくれました。
水中を自由自在に、優雅かつ力強く泳ぎ回るイルカやシャチ… 引っくるめてクジラの仲間ですが、皆様もご存知の通り、魚のようなフォルムであるにもかかわらず、人間と同じ哺乳類です。進化の過程で海から陸上で暮らすようになり、繫栄していった哺乳類ですが、クジラの仲間は再び水中での暮らしを選んだ哺乳類ということになります。
展示されている骨格標本を見ると、クジラの仲間が哺乳類であることはよくわかります。胸びれの部分にはよく見ると、動物の前足や人間の指のように分かれた骨があるんですよね。また、見ての通り足や骨盤は退化しており、背骨がそのまま尾に繋がっていますが、クジラの仲間には現在も「寛骨」という、骨盤の名残の小さな骨が、背骨から離れた場所に飛び地のように存在しています。
いやぁ。水族館というのはつくづく、ただ海の生き物を見て楽しむだけでなくて、知識を増やす楽しみもある場所ですね!
続いて、北館の屋上(3階)に向かいました。大きなプールがあります。
実は、エントランス階から見えていたのは水槽ではなく、こちらのプールなのです。
シャチも水面まで浮かんできて、力強くバチャバチャしていました。尾びれを動かすたびに大きな水柱が立っていました。やはり大きいから馬力が違いますね。
イルカプールでは、飼育員がイルカに餌やりをしていました。
1時間後(朝10時)にはここでイルカショーが開催されるので、また後で戻ってきましょう。
続いて、南館を見ていきます。
世界の魚が揃う南館
というわけで、南館にやってきました。日本近海、黒潮を再現したこちらの「黒潮大水槽」にはマイワシの巨大な群れが泳いでいます!
このアングルからだと、まるでマイワシが集まって巨大魚のシルエットになり、サメと対峙しているように見えますね!リアルスイミーです。
なお、この黒潮大水槽では「マイワシのトルネード」というイベントが開催されます。餌やりのタイミングで、マイワシたちが縦横無尽に動き回り、まるで竜巻のような大迫力の光景を楽しめます。
南館のテーマは「南極への旅」となっており、日本近海から赤道付近の熱帯の海を経て、南極の海を目指す構成となっています。日本、熱帯、南極の魚や生き物が揃っています。
冒険のスタートは「日本の海」、近海の名古屋港や伊勢湾です。
なまこもいました。以前訪問した仙台のうみの杜水族館では「気持ち悪い」と言われていたなまこでしたが、名古屋港水族館では「かわいい!」と人気でした。
そして、真っ白なアルビノのなまこもいました。10万分の1の確率で起こる突然変異なのだそうです。
陶器みたいで絵になりますね!
こちらは名古屋近海の深いところにいる魚です。鮮やかな赤い体色が印象的です。金目鯛などもそうですが、深いところにいる魚って赤いものが多いですよね。ですがそれには理に適った理由があって…
深い場所だと、赤い光が届かないことから、赤い体色の魚はこんな風に目立ちにくくなるのです。実は保護色だったわけですね。
他にも深海魚の展示コーナーがあったのですが、残念ながら暗くてうまく撮影できませんでした!唯一撮影できたのはこちらのリュウグウノツカイなのですが、実はホログラムなのです(笑)
「日本の海」の次は「赤道の海」です。こちらのサンゴ礁大水槽はトンネルのようになっています。
「人がいる!」と思ったら掃除中でした(笑)
サンゴやイソギンチャクのいる水槽には色鮮やかなクマノミ等がいます。先ほど保護色の話をしましたが、南の海の魚が色鮮やかなのは、そのほうがサンゴ礁の中では保護色になるからなのかもしれませんね。
ぬっと飛び出してきた掃除のブラシに驚きました(笑)
魚の次は、ウミガメです。ゆったりとした動きで泳いでいますが、スピード自体はなかなか速いんですよね。
とてもかわいい、生まれたての子亀も展示されていました。名古屋港水族館はカメの研究の世界ではとても有名なようで、館内でのウミガメの繁殖に取り組んでいます。
ウミガメが卵を産めそうな、人工の砂浜もありました。
「日本の海」「赤道の海」を経て、最後にたどり着いたのは旅の終点である「南極の海」です。ペンギンたちがとてもかわいらしいです!
陸上ではよちよち歩きのペンギンですが、水中での泳ぎはとても俊敏です。躍動感ある写真が撮れました。(撮影ミスとも言う)
こちらは南極の生態系を支えるプランクトン「ナンキョクオキアミ」です。なんと、世界で初めて繁殖に成功した水族館がこの名古屋港水族館なのだとか。
こちらは名古屋港水族館の開館当初から飼育されている「シワヒモムシ」という生物です。(赤丸の部分)
ゴカイのような、腸のような見た目の、どこか不気味さのある生き物ですが、なんと魚を丸呑みにしてしまうのだとか!いろいろと衝撃的です!
名古屋港水族館の南館では、様々な魚を見ることができます。大規模な水槽を活かした展示はいずれも大迫力ですし、名古屋港水族館の先進的な飼育・繁殖技術により実現した画期的な展示も多々あります。
大迫力のイルカショー!
南館を見ていたら、丁度イルカショーの時間になったので北館のイルカショー会場に戻りました。
3000席近い客席はほぼ満杯になっていましたね。
6匹のイルカたちが、広いプールを縦横無尽に泳ぎ回ります。
ジャンプの一つ一つにも、とてもキレがあります!
訪問時は夏休み特別企画として、イルカの睡眠についての解説がありました。
イルカは右脳と左脳を半分ずつ眠らせることができるようで、片方の脳を寝かせ、もう片方の脳を起こした状態で泳ぎながら眠るのだそうです。
野生のイルカは泳ぎながら眠るのですが、名古屋港水族館のイルカたちは水面や水底に集まって眠ったりもするそうです。
フィナーレは6頭全員でのパフォーマンスです。
広いプールだと、イルカたちの動きも大きくなるし、躍動感がありますね!
ちなみに、こちらの水中観覧席から、イルカショーの水中の様子を見ることもできるようです。こちらからはショーがどのように見えるのか、気になります!
名古屋港水族館 まとめ
名古屋港水族館は非常に大規模な水族館です。他の水族館ではめったに見られない、シャチやベルーガといった珍しい海洋生物を見られるほか、圧倒的に巨大な水槽による迫力のある展示も多数あります。また、学術的な面でも名古屋港水族館には優れた知見と技術が蓄積されており、その知見と技術に基づいた「日本初」や「世界初」の展示があったりもします。
今回は時間の都合上、イルカショーのみを見ましたが、名古屋港水族館では他にも、前述した「マイワシのトルネード」や、シャチとベルーガのトレーニング、ペンギンの餌やり等の楽しいイベントを多数開催しています。(現在は密の回避のため、あえてイベント同士時間が被るように開催されているそうです)
手に一時退館スタンプを押すことで、一時退館することが可能なので、周辺の南極観測船ふじや名古屋海洋博物館と併せて観光するのも良いかもしれません。
大人になってから水族館に行って、改めて思うのは、水族館というのは「楽しみながら学べる」という点で最高の施設だということです。綺麗な展示の数々は、これまでの海洋生物の繁殖や生態の研究に基づいて実現しています。学生時代に研究に携わったことのある身としては、研究成果を一般の人にもわかりやすく、そして楽しく知ってもらうために様々な取り組みをしている水族館は、本当にすごい場所だなと思いますね…
記事では紹介しきれなかった魚もたくさんいますし、見られなかったイベントも多々あるので、何度でも行きたい水族館です!
なお、入館料は
大人・高校生 2030円
小中学生 1010円
幼児 500円
となっているほか、名古屋港4施設(名古屋港水族館、南極観測船ふじ、名古屋海洋博物館、ポートビル展望室)共通チケットの価格は
大人・高校生 2440円
小・中学生 1210円
幼児(4歳以上) 500円
となっています。
(おまけ)シャチスタジオ
北館の「シャチスタジオ」という場所では記念写真を撮影することができます。
大きなシャチの模型を背にして、スタッフさん(と何故か後ろのお客さんw)の「シャッチーズ!」という掛け声に合わせてポーズをとり、写真を撮影しました。
はがきサイズの記念写真は無料で印刷してもらえますが、1500円で大きなサイズの写真を購入することも可能です。
名古屋港水族館
愛知県名古屋市港区港町1-3
これまでに訪問した水族館の紹介記事はこちら↓
コメント