沖縄へ行ってみたいです。綺麗な海や、亜熱帯の自然や、本土とは異なる独特の文化にとても魅力を覚えます。一応、中学生の頃に修学旅行で行ったことはあるのですが、それっきりなんですよね。大人になった今、改めて沖縄の様々な場所を見て回りたいです。
行きたいなぁと思いつつも、いかんせん沖縄は遠すぎて、なかなか思い立ってすぐに行ける場所ではありません。それでも、せめて気分だけは味わってみたいです。
そう思って向かったのは、千種区今池にある「麺屋玉ぐすく」です。「玉ぐすく」という名前から想像できるように、沖縄出身の店主が営むラーメン店であり、ラーメンのみならず沖縄そば等の沖縄料理を味わうことができるのです。
仕事帰りに、名古屋に居ながら沖縄気分を楽しんできました!
自家製麺と、とろとろのソーキ!本格「ソーキそば」
麺屋玉ぐすくは、地下鉄東山線/桜通線今池駅10番出口から徒歩約5分のところにあります。2軒隣が今池飯店だったりします。実はこの店って、仙台にいた頃の同僚(名古屋大学出身)が薦めてくれた店の一つなんですよね。ようやく行くことができました!
店内は、シックな内装でありつつも、ワンポイント的に沖縄関連の小物があしらわれています。BGM代わりにロックバンドのMVがエンドレスで流れています。
主なメニューは「ソーキそば」「醤油らぁめん」「塩らぁめん」の3種類で、そこに限定メニューやサイドメニューが加わります。店内の一角には製麺器の置かれた製麺スペースもあり、自家製麺の麺を楽しむことができます。
券売機にて食券を購入して待つことしばし…
料理の前に、まずは同行者の注文したオリオンビールで乾杯しました。初めて飲んだのですが、あっさりとした軽やかなのど越しが良かったですね。沖縄へ行ったらお土産にオリオンビールのTシャツを買いたいです。
ビールを程よく飲んだところで、注文した「ソーキそば」がやってきました。沖縄そばやソーキそばって、憧れの食べ物なんですよね!前述の中学校の修学旅行では、行事の体験学習として「沖縄そば打ち」を希望したのですが、希望者が少なくて、結局サーターアンダギー作りに割り振られました。その後、国際通りでソーキそばを食べたのですが、本場のものを食べたのは結局それっきりですね。徳島の沖縄料理居酒屋やロピアで食べたりはしましたが…
ソーキは別皿に乗ってやってきます。
この、トロットロに煮込まれた軟骨ソーキを…
そばに乗せることでソーキそばが完成します!
太いストレートのそばを、早速頂いてみます。かなりコシのある強い食感です。
スープは見た目の通りすっきりと澄んだ味わいです。魚介の旨味の奥に鶏ガラの旨味が重なっており、脂っこさはなくゴクゴクと飲めます。滋味深いスープの中で、強いコシの麺が存在感を放ち食べ応えが抜群です。千切りの生姜も口をさっぱりとさせてくれます。
軟骨ソーキは甘辛く煮つけられており、軟骨もトロトロに柔らかく仕上がっています。あっさりとしたスープと甘辛く濃厚なソーキとの味の対比がとても楽しいです。
サイドメニューの沖縄風炊き込みご飯「じゅーしー」も注文しました。豚の出汁で炊き込んだご飯で、力強く濃厚な旨味がくせになる味わいです。
魚介の出汁が上品に効いていて「和」を感じさせつつ、動物系の力強い旨味も兼ね備えている沖縄そばは、とても興味深い食べ物ですね。ラーメンと似ているようで、ラーメンよりも麺の強い食感が強調されている気がします。これはぜひとも本場で食べ比べをしてみたいです!
旨味が重なる「醤油らぁめん」
麺屋玉ぐすくはラーメン屋です。ソーキそば以外にも、ラーメンも提供しています。「醤油らぁめん」を注文しました。こちらもすっきり澄んでいますよ!
スープは醤油のコクとしょっぱさに、鶏ガラや節、貝といった様々な旨味が乗っかっており、すっきりとした口当たりの中にも厚みのある味わいとなっています。
麺はソーキそばとはうってかわって細麺です。コシのしっかりとある食感で、スープとの絡みも良好です。
トッピングとして三つ葉、チャーシュー、味玉、ヤングコーン、ズッキーニが入っています。三つ葉の香りはスープをよりすっきりとした口当たりにしてくれますし、それ以外のトッピングはスープをよく吸って、トッピングそのものの旨味とスープの旨味とが一体化した新たな美味しさが生まれます。
なるほど。これはすっきりとした醤油ラーメンとしてかなりレベルの高い一杯ですね!
牛脂が味に奥行きを加える「松阪牛脂つけそば」
暑くなってきて、様々な飲食店が冷やしメニューを提供し始めた2024年6月中旬に、玉ぐすくでも冷やしメニューが提供されました。数量限定メニューの「松阪牛脂つけそば」のスープを冷やしにしたものです。
「つけ麺で牛脂というのはどういうことだろう?」と思いました。牛脂ベースのスープなんてことはないだろうし、それだったらそもそも冷やしにはしないでしょう…
頭の中が疑問でいっぱいになっている僕に、店員さんは「麺に味がついています」と言いました。疑問は実際に食べて解消することにします。まずは麺から頂きます!
ああ、牛脂ってそういうことか!
麺を一口食べて、抱いていた疑問は一瞬で解決しました。昆布水つけ麺みたいな感じで、牛脂ベースのタレを麺に絡めてあったのか…!この食べ方はとても斬新です!
牛脂と薄口醤油で作ったタレの絡んだ太麺を、鶏ガラと節と塩ベースのスープに浸けると、あっさりとしたスープの味と一緒に牛脂の風味がやってきて、味に奥行きを生んでくれます。今回はスープが「冷やし」だったので、温かい麺との温度差から生まれる味わいもまた楽しかったです。
そのままでも美味しい「和え玉」
ラーメンとは別に「和え玉」というものもあります。これは玉ぐすくにおける「替え玉」で、茹でた一玉の中細麺に、ポルチーニオイルやアンチョビ、薄口醤油ダレで味を付けたものです。トッピングとしてこま切れチャーシューと青ネギが乗っています。
食べ方は様々です。替え玉にしたり、まぜそばのようにそのまま食べたり、つけ麺のように残ったスープに浸けたり…
とりあえず、卓上のピパーツ(島こしょう)を振りかけて、まずはそのまま食べてみました。
あれ?これ、そのままで旨いじゃん!
ポルチーニオイルの香りと、コクのある醤油だれがしっかりと絡み、そのままでも美味しく仕上がっています。気付いたらそのまま全て食べてしまっていました(笑)
ポルチーニオイルの香りが強めなので、替え玉のように他のスープに入れると、スープの印象が結構変わりそうな予感です。替え玉と同時に味変もできる、面白い一品ですよ。これは。
ただし、これはあくまで替え玉の亜種なので、おそらくはこれ単体での注文ができない点に注意しましょう。
麺屋玉ぐすく まとめ
麺屋玉ぐすくは、千種区今池にあるラーメン店です。沖縄出身のご主人が営んでおり、本格的な沖縄そば(ソーキそば)とラーメンを楽しむことができます。麺は自家製麺です。
ソーキそばは、魚介の旨味と動物系の旨味のバランスが良いスープと、コシが強い太麺のそばと、トロトロにとろけたソーキの組み合わせが最高です。遠く離れた沖縄に思いを馳せることができます。
レギュラーメニューのラーメンは「醤油らぁめん」と「塩らぁめん」の2種類あり、醤油らぁめんはすっきりと澄みつつもコクのある魚介と鶏のWスープと、コシのある中細麺と、スープのよく浸みるトッピングの組み合わせはまさに「あっさり系の醤油ラーメン」の中でもかなりレベルが高いです。
平日ランチタイムには黒紫米1杯のサービスがあります。その他、サイドメニューにソーキ丼や沖縄風炊き込みご飯「じゅーしー」、オリオンビール等の沖縄料理もあります。
定期的に、個性あふれる期間限定メニューも提供しています。限定メニューの情報は店のSNSにて随時紹介されていますので、そちらをご覧ください。
麺屋玉ぐすく
愛知県名古屋市千種区今池1丁目6-8
営業時間:11:30~14:00/18:00~22:30
定休日:日曜日、月曜日
※訪問時点での情報です。
麺屋玉ぐすくのSNSアカウントはこちら↓
Instagram:@menyatamagusuku
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