道の駅紹介
愛知-02 鳳来三河三石
1993年4月22日(第1回)登録、開業日不明
道の駅 鳳来三河三石
愛知県新城市下吉田字田中106-1
営業時間:9:00~17:00
定休日:木曜日、年末年始(12月28日~1月1日)
【スタンプ】
【記念きっぷ】
【道の駅カード】
【記念指定券】
※訪問時点での情報です。
駅名の由来。家康を救ったニワトリ伝説
(シリーズ・なまこマンの1泊2日道の駅巡りドライブの旅【豊橋~御前崎~富士山】)
道の駅鳳来三河三石(ほうらいみかわさんごく)は、愛知県新城市(旧南設楽郡鳳来町)の国道257号線沿いにあります。国道257号線は岐阜県高山市と静岡県浜松市を結ぶ国道であり、道の駅周辺は山間部を通る片側1車線の快走路です。浜松からちょうど1時間の地点にあるため、多くのツーリング客が休憩に利用していました。
とてもカッコいい名前の道の駅ですが、これは一羽の鶏が起こした奇跡にちなんでいます。
新城市は、織田信長・徳川家康連合軍と武田勝頼の軍勢が衝突した「長篠の戦い」の戦場であり、武田軍と織田・徳川連合軍の激戦の名残が今なお残されています。鶏はこの長篠の戦いにおいて、歴史を動かす大活躍をしています。
道の駅の裏手には満光寺という寺院があります。長篠の戦いにおいて、家康は武田軍に追われ、この満光寺に匿われました。その際に家康は「朝一番に鶏が鳴いたら起こしてほしい」と住職に頼み、疲れた体を休めました。
しかし、家康が訪れたその日に限って、満光寺の鶏はいつもより早い時間に鳴いたのでした。まだ周囲は暗いながらも、住職は頼み通りに家康を起こし、家康は礼を言って満光寺を後にしたのですが… 夜明けと共に、満光寺は家康を討たんとする武田軍に包囲されたのです。すなわち、家康はいつもより早く鳴いた満光寺の鶏のおかげで命拾いをしたというわけなのです。もし鶏がいつも通りの時間に鳴いていたら、家康は武田軍に討たれ、江戸幕府は無かったかもしれません…
この件がきっかけで、満光寺は幕府から毎年「三石1」の米を拝領するようになったといわれています。鳳来三河三石という名前はこの伝説にちなんでいます。
その他、満光寺の住職であった玄賀和尚は家康の遠江進出に際して、今川方の存在だった近藤康用、菅沼忠久、鈴木重時の三者(井伊谷三人衆)を家康方に引き込むのに貢献したため、その点でも将軍家(家康)に大きな功績を残しているといえます2。
満光寺には現在も、家康を救ったとされる鶏と同じ品種の「小国鶏(しょうこく)」が飼育されています。小国鶏は平安時代に遣唐使によってもたらされた闘鶏で、現在は天然記念物に指定されています。長く伸びた羽毛が美しいですね。カメラ目線をなかなかくれません!
ニワトリさん!こっち見て!コォー!コココ!!コケッコー!!!
やめてください!
ようやく目線をくれました(笑)
三河の田舎の味わい!五平餅と茶臼山高原のむヨーグルト
ここからは道の駅施設を紹介していきます。道の駅施設は駐車スペースも含めて全体的に小規模です。小さな建物の中には、物産館と食堂が入っています。また、屋外には座って休憩できるテーブルと椅子もあります。
訪問時にはまだ営業していませんでしたが、食堂ではそばが人気のようです。
小規模ながらも物産館の品揃えは良好です。野菜や農産加工品のみならず、愛知県全域のお土産や、近隣の静岡県と長野県の物産も取り扱っています。
横浜刑務所横須賀刑務支所にて受刑者が製造しているよく落ちる洗剤「ブルースティック」までありました!あとは耳かきASMRガチ勢の間ではお馴染みの「匠の技耳かき」も売っていましたね。品揃えがカオスです!
さらには長篠の戦いにちなんで、鳥居強右衛門(とりいすねえもん)のグッズもあります。鳥居強右衛門は武田軍の手に落ちそうな長篠城において、武田軍の包囲をかいくぐって岡崎へ向かい、岡崎城の織田・徳川軍に援軍を求めましたが、長篠城に戻った際に武田軍に囚われてしまいました。武田軍は長篠城を陥落するべく、強右衛門に「援軍は来ないと言えば命は助けるし褒美もくれてやる」と取引を持ちかけますが、強右衛門は屈せず大声で長篠城の仲間に援軍が来ることを伝え、仲間たちを奮起させました。グッズにされているシーンは強右衛門が武田軍に磔刑される瞬間を描いたものであり3、言うなれば強右衛門の生き様を描いたものでもあります。
そんな道の駅鳳来三河三石の数ある商品の中から、人気ナンバー1の「茶臼山高原のむヨーグルト」と、厨房で手作りする中部地方のおやつ「五平餅」を購入しました。
まずは五平餅を一口囓ってみます。甘辛いタレの味が最高ですね!みたらし団子を思わせる甘辛さですが、塗られているのは味噌ダレで、後味にまろやかな豆の味がします。餅そのものは、餅米ではなくうるち米で作られていることもあって、程よく粒の残った歯切れの良い食感です。そこに手作り感を感じられて良いですね。
そこに、茶臼山高原のむヨーグルトを合わせていきます。蓋を剥がして、ぐいっといきます…
なにこれ!?
とっても濃厚なヨーグルトですね。
びっくりしました。茶臼山高原のむヨーグルトは、あまりにも濃すぎます。密度が高いといいますか、もはやこれは食べるほうのヨーグルトです!どろりとした粘度でもって口の中に流れ込んできて、圧倒的なミルクの濃さと、ほのかな酸味が口いっぱいに広がります。これは人気が出るのも納得ですね…!
後日、茶臼山により近い、愛知県設楽町方面の道の駅へ訪問する予定もあるので、その際にぜひともリピートしたい味わいでした!
道の駅鳳来三河三石 まとめ
道の駅鳳来三河三石は、愛知県新城市の国道257号線沿いにある道の駅です。浜松から岐阜方面へ向かう際に、車でちょうど1時間ぐらいの地点にあるので、ドライブの際の休憩に適しています。
小規模な道の駅ではありますが、新城市鳳来地区の農産物や、近隣地域のお土産が幅広く揃います。特に、テイクアウトの五平餅はドライブ中に小腹が空いたときのおやつにおすすめです!
長篠の戦いとの関わりも深く、道の駅施設の裏手には長篠の戦いにおいて武田軍から徳川家康を救った鶏の逸話がある「満光寺」があるほか、鳥居強右衛門グッズも購入可能です。
キラッと奥三河観光ナビの道の駅鳳来三河三石紹介ページはこちら↓
- 一石≒百升
- 参考:其の三 家康の危機を救った「満光寺(まんこうじ)」:新城市
- 元ネタは「落合左平次道次背旗」という旗指物(武将が馬に付ける旗)です。
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