最近、大須へよく行きます。大須商店街はいつ行ってもにぎわっていますね。平日でも人がいっぱいです。観光客や外国人を多く見かけます。にぎわうだけあって、大須ならではの面白い場所や楽しいものが多く揃っています。びっくりするような価格の掘り出し物の揃う中古ガジェットの店や、食べ歩きに適した映えグルメや、アニメグッズなどなど…。さすがは、秋葉原や大阪の日本橋と並ぶ電気街・サブカル街なだけあります。ほんのりとオタク寄りの人生を送ってきた僕にとっては、歩いているだけで楽しすぎる場所です。まあ「このブログの記事にできるか」という点では様々な意味で難しいところも多いのですが…。
大須には飲食店も多くあり、散策の度に、どこで食べるか迷ってしまいます。気になる店はいろいろあるのですが、今回は大津通沿いにある「Noodle Atelier 有象無象」にお邪魔しました。こちらのお店、大津通沿いを栄から大須方面に向かって歩いていると、にぎわっている様子がよく見えるんですよ。「何屋さんなんだろう」と思って見てみると、どうやらつけ麺の店のようです。
さらに、つけ麺以外にも看板メニューがあるようで…。

てぃ、TKM!!!
それは、麺の上に生卵を乗せて、しっかりとかき混ぜて頂く、卵かけご飯をオマージュした、今までにありそうでなかったタイプの麺料理「タマゴかけ麺」です。

ただ、僕はこの料理を既に知っています。というのも、徳島に住んでいた頃に行きつけだった、大好きなラーメン店「王者-23」が定期的に限定メニューとして提供していた「TKM」が、有象無象のタマゴかけ麺と同じフォーマットのメニューなのです1。僕はこのTKMが大好きでした。徳島を離れて、食べられる機会も減ってしまったように思っていたのですが、またTKM、もといタマゴかけ麺を食べられる店と出会えて嬉しいです。
シンプルだからこそ、奥が深い。そんな、有象無象のタマゴかけ麺を心行くまで楽しんできました!
最強のモチモチ麺を楽しむ!タマゴかけ麺はシンプルだからこそ奥が深い

というわけで、有象無象にやってきました。店内は15席ほどのカウンター席から構成されています。店内の壁面にはビビッドなグラフィティが描かれており「ストリート系ラーメン」という別称に違わぬ雰囲気です。注文は食券制で、現金決済のみに対応しています。五千円札と一万円札は使えませんが、両替の対応をしてもらえます。

注文したのはもちろん、一番人気のタマゴかけ麺「タマゴかけ麺GOD」です!中太麺の上に、チャーシュー、レアチャーシュー、味玉、鰹節、レモンがトッピングされており、さらに中央には、このメニューの主役たる鮮やかな卵黄が二つも落とされています。ビジュアルからは釜玉うどんも連想しますが、有象無象のタマゴかけ麺は冷やしです。麺もタレも冷たいです。
なお、使用されている卵は「満月たまご」というブランド卵です2。

タマゴかけ麺のお作法は、ガッツリと混ぜてから啜ることです。卵かけご飯のように、卵黄やタレと麺をとにかく混ぜましょう。
麺全体に、濃い色の満月たまごと、醤油ベースのタレがしっかりと混ざりました。レモンを絞って、啜っていきます!

麺がもっちもち!!
びっくりしました。麺のコシが強すぎます。何でしょう、この弾力と、噛み切りへの抵抗は!もっちもちですよ!!これまでに様々な店でラーメンやつけ麺を頂いてきましたが、有象無象の麺は、これまでに食べた麺の中で最もコシが強いように思いました。
そんな麺に、様々な出汁の効いた醤油ベースの特製ダレと、まろやかで濃厚な卵黄が絡みます。「卵とタレだけ」というシンプルな味付けによって、麺そのものの味が際立つんですよ。小麦の風味、のど越し、食感…。タマゴかけ麺は、麺のクオリティが高いからこそ、感動させてくれる一品であるように思います。仮にスーパーで適当に買った蒸し中華麺で似たようなものを作ろうとしても、別段印象に残らなかったことでしょう。
トッピングも主役の麺を食ってしまわない、程よい存在感です。鰹節はタレの旨味をブーストしてくれますし、味玉は甘辛いタレの染み方も、黄身の半熟具合も完璧です。チャーシューもコシの強い麺と対照的な、ほろりと柔らかい食感です。味玉のタレは、どこか「豚の角煮を作るときに一緒に作った煮卵」のような、肉の旨味も感じられたのも印象的でした。
久しぶりにタマゴかけ麺という料理を頂きましたが、やっぱり美味しいですねこれ。大好きです。シンプルだからこそ、麺の美味しさが際立ちます。それに、冷たいからさっぱりと啜れるし、麺のコシの強さもしっかりと感じられるのが嬉しいです。
和のガッツリ系タマゴかけ麺!期間限定「肉おろしタマゴかけ麺」
有象無象ではタマゴかけ麺とつけ麺以外に、期間限定メニューも提供しています。

2025年5月1日~6月30日には「肉おろしタマゴかけ麺」が提供されています。
中太麺の上に、刻み海苔、ネギ、大根おろし、甘辛く味付けられた牛肉がドカンと乗っています。もちろん、その中央に鎮座するのは満月たまごの卵黄です。こりゃあ「和」ですね…。肉おろしぶっかけうどんを彷彿とさせるような、和風かつガッツリ系のビジュアルです。
まろやかな卵黄と、出汁の効いた醤油ダレに、刻み海苔と大根おろしとネギが合流することで、口当たりは一気にさっぱりとします。適度な辛さが次の一口を迎え入れる原動力になります。そして、たっぷりと乗った甘辛い牛肉も、卵黄との相性が抜群です。
さっぱりと食べられて、それでいてスタミナもつく一杯なので、6月末までと言わず、個人的にはもっと暑くなってからも食べたいですね!いや、最近は6月も十分暑いか…。

有象無象のタマゴかけ麺にはもう一つの楽しみ方があります。

サイドメニューのラー油追い飯を、残り少なくなったタマゴかけ麺に投入し、タレや卵黄と混ぜることで、シメのネギラー油TKGが完成します。ご飯は「卵黄+タレ」とよく絡みます。ゆえに、タマゴかけ麺のフェーズでは麺が主役だったのに対し、シメのTKGのフェーズではタレが主役となります。タレの絶妙な甘味と出汁の旨味がたまりません。
有象無象の自家製だというラー油は、辛味と同じぐらい、花椒の痺れも効いた刺激的な味です。とてもスタミナがつきそうな味です。
Noodle Atelier 有象無象 まとめ
大須の大津通沿い、矢場町交差点と万松寺通りアーケードの入り口の中間あたりにあるつけ麺の店「Noodle Atelier 有象無象」では、冷たい麺に醤油ベースのタレと卵黄をかけた、卵かけご飯をイメージしたまぜそば「タマゴかけ麺」を提供しています。
シンプルな味付けゆえに、麺の存在感が際立つ一品です。ストレートの中太麺は滑らかなのど越しで、コシも非常に強く、冷たさも相まってひたすらに強い食感と小麦の風味を満喫することができます。
有象無象のタマゴかけ麺は、ありそうで無かった、新感覚の冷やし麺料理です。とてもおすすめなので、皆様にもぜひ試していただきたいですね…。大須には気になる店が他にもたくさんありますが、新しい店を開拓しつつも、有象無象も行きつけにしたいです。そのぐらい気に入りました!


前述したように、有象無象ではつけ麺も提供しています。ぐつぐつに煮えたスープは、豚と丸鶏のダブルスープに、煮干しや節を合わせたものです。醤油ダレの味も前面に出ていて、旨味と同時に複雑なコクと酸味も楽しむことができます。スープの存在感が強いので、食感の強い麺と対等に並び立っています。こちらも美味しいのでおすすめです!
Noodle Atelier 有象無象
愛知県名古屋市中区大須3丁目9-18
営業時間:
11:00~15:00/17:00~22:00(平日)
11:00~22:00(土日祝)
※訪問時点での情報です。
Noodle Atelier 有象無象のSNSアカウントはこちら↓
Instagram: @uzomuzo_osu
- 元は埼玉県熊谷市のラーメン店「ゴールデンタイガー」の人気メニューで、イベントでの交流をきっかけに王者-23でも定期的に提供されるようになったという経緯があります。
- 黄身の色やメニューの「たまご職人がおいしい濃厚な卵を自分たちのために作った」という説明文から、愛知県岡崎市の三栄鶏卵株式会社が販売する「まんげつ濃厚卵」ではないかと思われます。(三栄鶏卵のWebサイトに「『まんげつ濃厚卵』は自社直営農場でしか生産しません。わたしたちが『毎朝食べたいたまご』をめざしているからです。」という記述がある)
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