道の駅巡りが好きな僕ですが、高速道路のサービスエリアやパーキングエリアは特に用事が無ければスルーすることが多いです。僕が高速道路を使うときというのは、すなわち目的地まで急いで向かいたいときなので、食事や休憩などの必要性を感じなければ道中のサービスエリアもパーキングエリアも無視して進みます。
サービスエリアもパーキングエリアも好きではあるのですが、一方でどの施設も道の駅以上に「似たり寄ったり」であるような気がしていました。日本道路公団が民営化して久しい近年では、サービスエリアもパーキングエリアも魅力的な商業施設として整備され「旅の目的地」たるポテンシャルを発揮するようになりましたが、そのような「魅力的な施設」として整備されているのは、東名高速道路の海老名SAや富士川SA、伊勢湾岸自動車道の刈谷PAのような大型の施設ぐらいで、その他の中小SA/PAは結局似たり寄ったりのテンプレ構成なのだと思っていました。
……ですが、その認識をそろそろ改めなければならないと思わされる出来事がありました。気付いてしまったんですよ。愛知県春日井市にある、中央自動車道の小さなパーキングエリア「内津峠(うつつとうげ)PA」が、ボリューム飯の聖地であったことに…!
ボリューム飯を楽しめるパーキングエリア
今回は長野(道の駅遠山郷)から名古屋への帰り道にある、内津峠PAの下り線施設にお邪魔しました。

ここにはちょっとした思い出があるんですよ。昨年、天龍峡からの帰り道に中央道の工事渋滞に捕まったときに、ニコニコレンタカーに「返却時間が遅れます!」という連絡をするために利用しました。
ちっとも良い思い出じゃないですね!!
時間的に丁度夕食時でもあったため、とりあえずフードコートで適当に何かを食べてから名古屋に戻ろうと思っていました。

ん?「おかわり1杯、無料サービス」だって!?
エントランスに掲げられたお知らせボードには、昨今の物価高による値上げを詫びつつ、その埋め合わせとしてご飯のおかわりが1杯無料になる旨の告知が掲げられていました。
この時点で、僕は「おや?」と思いました。冒頭でも述べたような理由で、内津峠PAのフードコートにはそこまで期待していなかったのですが、ごはんをいっぱい食べてほしいから、清水の舞台から飛び降りるつもりでおかわり1杯無料サービスですか…。ちょっと話が変わってきましたよ。

内津峠PA下り線施設のフードコートは、定食屋の「杉の子オワリ」と、麺類を提供する「美濃菜麺」から構成されていますが、券売機も返却口も同じなので、言うほど別々の店舗という感じはしないです。
雰囲気はやはりよくあるパーキングエリアのフードコートなのですが…。

券売機には、パーキングエリアのフードコートではあまり見かけないタイプのマシマシなラーメンのボタンがあります。

さらに、お得な和風だしカレー丼とラーメン(もしくはかけそば、かけうどん)のセットメニューもあるのですが…写真を見る限り、どちらもまあまあ大きそうです。こういうのって、大概、どちらかがミニサイズだと思うんですよ!
……ここまできて、僕はようやく確信しました。内津峠PAは、ボリューム飯を楽しめるパーキングエリアだということを!実際に、内津峠PAと近隣の別のパーキングエリアの飲食テナントのメニューを比較してみても、内津峠PAだけ明らかに毛色が違うんですよ。他の施設では名古屋メシや、岐阜の郷土料理「鶏ちゃん」や、一般的な定食メニューを提供しているのに対し、内津峠PAのメニューは他のところと比べても明らかにカロリーが高くて、野郎のほうを向いている気がします。
なお、今回利用したのは下り線施設ですが、上り線施設のメニュー構成もほぼ共通しています。

施設名を冠した看板メニュー「うつつラーメン」は、二郎系のごときマシマシなビジュアルですが、スープは鶏ガラ醤油に魚介節醤油から構成されています。一般的な二郎インスパイア系ラーメンとは一味違った印象ですね。若干すっきりしていそうです。
カラッと揚がった豚肉が旨い!おかわり不可避の「豚ニラ鉄板焼定食」

数あるボリューム飯の中で、最も心惹かれた「豚ニラ鉄板焼定食」を注文しました。
だって「最強」なんて言われちゃったらねぇ…。男の子は永遠に「最強」と「伝説」には弱いんだ。
33歳にもなって何が「男の子」ですか!!1
内津峠PAの豚ニラ鉄板焼定食は一押しのメニューでもあるようで、2022年9月28日に放送されたテレビ東京系のバラエティ特番「水バラ」でも紹介されたのだとか。
美味しくなることが約束された豚ニラもやし炒めが、大きな鉄皿の上で熱されて、何より「最強」ときました。ワクワクしながら食券をカウンターに持って行き、呼び出しベルが鳴るのを待つことしばし…。

きちゃ!!
なんか、からあげありません…?
「豚ニラ鉄板焼定食と唐揚げセット」ができあがりました。というか、お盆が重いです!鉄皿がとてもずっしりとしています。席に運ぶ途中で味噌汁を少しこぼしてしまいました(え)
運びながら、鉄皿の上で豚とニラともやしがじゅうじゅうと美味しそうな音を立てていて、さらにニンニクの香りも美味しそうに立っていました。早く食べたくて仕方がありません。
無事に席まで運べたので、ご飯の上に豚ニラ鉄板焼を乗せて、もりもりとかき込みます!
いや、ボリューム!!タレが濃くてニンニクも刺激的だよ!
豚肉がモチモチですね。

いやぁ。「最強」を自称するだけのことはありますよ。この豚ニラ鉄板焼、とても旨いです。熱がしっかりと通りつつも、もやしのシャキシャキ食感は失われていませんし、ニンニク醤油の味付けもご飯が進む塩梅です。醤油は辛味がありつつもまろやかな口当たりで、ニンニクは辛味も刺激も抜群の生ニンニクです。
特筆すべきは、豚肉の表面に衣が付けられて、揚げ焼きになっている点ですね。そのおかげで表面はパリッと、中はモチッとした食感になっており、脂身の存在感も強調されるので、スタミナ飯としての完成度が高まっています。

今回は唐揚げセットを注文したので、からあげも3個付いてきます。山ちゃん風のスパイスと、申し訳程度に2口分ぐらいの千切りキャベツも付いてきます(笑)鶏もも肉に、ニンニク醤油ダレがしっかりと染みており、肉汁と一体化します。こちらもご飯のお供として優秀な味の濃さです。
うまい!うまい!!

染み出す脂と旨味に、食欲を刺激する濃い味付け。煉獄さんのように「うまいうまい」と食べていたらあっという間にご飯が尽きてしまいますが、前述の通り、内津峠PAのフードコートでは2025年4月23日より「おかわり1杯無料サービス」を実施しています。

空っぽの茶碗をカウンターに持って行くと、おかわりをよそってもらえます。おかわりの量は大盛と普通を選べます。満タンにチャージされたご飯でもって、豚ニラ鉄板焼をペロリと完食したのでした。
内津峠PAの豚ニラ鉄板焼定食 まとめ
愛知県春日井市の中央自動車道内津峠PAでは、二郎インスパイア系ラーメン「うつつラーメン」など、ドライブ中のスタミナ補給にぴったりのボリューム飯の数々を味わえます。
中でも「最強」と銘打たれた「豚ニラ鉄板焼定食」は、豚肉とニラともやしを炒め、特製のニンニク醤油ダレで味付けした豚ニラ鉄板焼を鉄皿の上で熱した一品です。味が濃く、食感も良く、ご飯がよく進みます。豚肉の表面に片栗粉が振られて揚げ焼きになっているので、パリモチッとした食感が最高です。
今回訪問したのは下り線施設でしたが、上り線施設でも同様のボリューム飯を味わえます。
券売機の決済手段は現金のほか、クレジットカードや各種電子マネーにも対応しています。
なお、内津峠PAの下り線施設には、今回利用したフードコート以外にも、売店、ベーカリー、スナックコーナー「パピヨン」、名古屋では大須観音すぐそばに店舗があるスティックからあげの「金のとりから」があります。売店の品揃えは、特に長野方面の名品や雑貨に厚いです。
フードコートの営業していない時間帯でも、カップラーメンの自動販売機を利用可能です。「全国ご当地カップ麺」と称して、各地のご当地ラーメンを再現したニュータッチの凄麺が販売されています。
内津峠PAのボリューム飯は、長距離運転で消費したスタミナの回復にぴったりですね!遠くの県に冒険に出かけて、愛知に戻ってくる際の楽しみがまた一つ増えました。次に訪問するときにはぜひともうつつラーメンを頂きたいですね。
杉の子オワリ
愛知県春日井市西尾町字白川1007-17 中央自動車道内津峠PA(下り線)
営業時間:7:30~20:00
※訪問時点での情報です。
内津峠PA下り線のWebサイトはこちら↓





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