徳島ラーメンとは
徳島県徳島市周辺地域で食べられているラーメンや中華そばを指す便宜的な呼称。現地では単純に「中華そば」と呼ばれていることが多く、「徳島ラーメン」の呼称は観光客向けに使われることが多い印象。
徳島には特徴的な中華そば文化があり、1999年に徳島市西大工町の「いのたに」が新横浜ラーメン博物館に出品したのをきっかけに徳島の中華そばが「徳島ラーメン」として全国的に知られるようになった。
特徴
徳島ラーメンは茶系・黄色系・白系に分類することができる。全国的に有名なのは茶系で、単に徳島ラーメンと言った場合には茶系を指すことが多い。
茶系は濃い茶色の豚骨醤油スープと柔らかめのストレート細麺、豚バラ肉と生卵のトッピングが特徴。前述の通り「いのたに」が新横浜ラーメン博物館に出品したことで全国的に知られるようになった。
黄色系は鶏ガラと香味野菜ベースのスープに薄口醤油で味を付けた黄色いスープが特徴で、鳴門市の「三八」が代表店。一部では、黄色系は白系の一形態として扱われていることもある。
白系は豚骨スープを薄口醤油で味付けた白濁スープが特徴。徳島の中華そば文化はこの白系に端を発しており、小松島市の「岡本中華」が代表店。
大まかな歴史
徳島県は日本ハムの創業地であり、食肉加工の過程で豚骨が手に入りやすい環境だった。その影響で、中華そばの出汁に豚骨が広く用いられていた。
1930年代より徳島市、小松島市中心に支那そばの屋台が出店しており、1940年代にそこから白系の徳島ラーメンが発展し、以降の中華そばに影響を与えていく。
茶色系の現在のスタイルを確立させたのは1960年代。「広東」と「いのたに」にて、ほぼ同時期に、徳島ラーメンに欠かせない豚バラ肉と生卵のトッピングが人気を呼んで定着していくこととなった。
1999年代に新横浜ラーメン博物館からのオファーにより「いのたに」が出展し、徳島ラーメンの名が全国的に知れ渡ることとなる。
現在「東大」が中国地方や関西を中心に県外展開しており、徳島県外でも徳島ラーメンを味わうことができるようになっている。さらに、「東大」の展開するセカンドブランド「麺王」はアメリカ合衆国にも出店しており、海外でも徳島ラーメンを味わうことができる。
徳島ラーメンは知れば知るほど奥深い、徳島を代表する一杯。 徳島にお越しの際はぜひともご賞味いただきたい。そして、お気に入りの味を見つけてほしい。
参考サイト
男どアホウらーめん徳島版・概要(リンク切れ)
徳島県の中華そば史(大正時代〜終戦直後)―二〇〇三年一二月現在の調査報告(リンク切れ)
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