名古屋で和歌山ラーメン!和歌山らーめん きのかわ軒(JR名古屋駅 名古屋驛麺通り)

きのかわ軒特製中華そば1 グルメ

日本各地にご当地ラーメンがあります。そして、そのご当地ラーメンは地域に密着しているからこそ、基本的に「ご当地」でないとなかなか食べられない場合が多いです。徳島ラーメンは徳島市、燕三条ラーメンは新潟県の燕市や三条市、尾道ラーメンは広島県の尾道市まで行かなければ、なかなか食べることができません。他の地域には店舗が無いからです。そう考えると仙台の「徳島ラーメン人生」は例外中の例外ですね(笑)

ゆえに、まだ食べたことの無いご当地ラーメンがまだまだたくさんあります。和歌山ラーメンもその一つです。和歌山ラーメンについては、とりあえず、花の形のかまぼこが入っていることだけ知っていました。ニュータッチ凄麺にも和歌山ラーメンはありますが、まだ食べたことがないんですよね!和歌山出身の友人曰く、徳島ラーメンとよく似た豚骨醤油系のラーメンで、豚骨の野性的な匂いがするそうです。

気になりつつも、名古屋から和歌山は遠いよなぁと思っていたのですが、最近、名古屋駅に和歌山ラーメンの店があることを知りました。しかも、結構人気みたいです!本場和歌山で和歌山ラーメンを食べる日に備えて、名古屋駅にある和歌山ラーメンの店「きのかわ軒」にて予習してみることにしました!

ラーメン店が集う「名古屋驛麺通り」

名古屋駅は、JR、名鉄、近鉄、名古屋市営地下鉄、あおなみ線(名古屋臨海高速鉄道)が乗り入れる巨大なターミナル駅で、人通りも多いです。ゆえに、たくさんの利用客が憩える飲食店街もいくつか存在しています。

名古屋驛麺通り

その中の一つが「名古屋驛麺通り」です。「名古屋うまいもん通り」と一体となって、レストラン街を構成しています。名古屋驛麺通りはその名の通りラーメン店が並ぶ一角であり、一風堂(福岡)、ほくと亭(札幌)、蔵まち(喜多方)等、各地のご当地ラーメンや創作ラーメンの店舗が7軒あります。その中に今回の目的地であるきのかわ軒があります。

きのかわ軒は2002年に創業し、2016年に改装のため閉店したものの、2022年に満を持して復活した人気店とのことです。ディナータイムとランチタイムの両方にお邪魔したものの、いずれの時間帯もかなりの人気で、待機列ができていました。店のキャパシティがそこまで大きくなかったり、そもそも名古屋駅の人通り自体が多すぎる節もあるとは思いますが、和歌山から遠く離れた名古屋の地でここまでの人気を誇っているということは、クオリティにとても期待できる気がします!

懐かしの味!「特製特濃中華そば」

きのかわ軒メニュー

きのかわ軒で提供されているラーメンは「中華そば」「特濃中華そば」「スタミナ源気麺」の3種類です。中華そばはオーソドックスな和歌山ラーメン、特濃中華そばは中華そばのスープをさらに濃厚にしたもの、スタミナ源気麺はスタミナラーメンとなっています。

こういうメニュー豊富な店舗では、最初はオーソドックスなメニューを押さえておきたいと思うほうなのですが、今回はどうしても、普通の中華そばを注文する前に特濃のほうを食べたくなってしまいました!だって、茶色いスープに、豚バラ肉に、生卵ですよ?それはもう、元徳島県として心が躍ってしまうビジュアルなんですよ!!

きのかわ軒特製特濃中華そば1

というわけで、特製特濃中華そばを注文しました(大盛り、1560+150円)。特製はトッピング全部乗せとなっており、生卵に加え、ねぎ、チャーシュー、豚バラ肉、味玉、メンマ、焼き海苔が入っています。

着丼した瞬間から、匂いが猛烈に豚骨です!この野性的な匂いは好き嫌いが分かれると思いますが、僕は大好きです。この次に待っているラーメンが、濃厚な味わいであることを保証する「確定演出」だからです!

そんな確定演出のスープを、早速一口頂いてみます。

うん!濃い!濃厚豚骨醤油!

非常に濃厚な豚骨醤油スープでした。これはとても濃いです。骨の髄からじんわりと出た滋味と言うよりは、肉のみならず骨をも砕いたかのような豪快な濃い旨味が舌の上にこびりつきます。そこにじんわりと甘辛い醤油ダレが寄り添います。醤油ダレには、和歌山県の醤油の名産地である湯浅にて作られた「角長」の醤油が使用されています。とてつもなく濃厚な一杯で、心が求めた徳島ラーメンの面影そのものでした。

きのかわ軒特製特濃中華そば2

麺は細麺で、ぷつんと切れる食感です。存在感が嬉しいです。こういうアルデンテな麺、好きなんですよ。

具材の豚バラ肉は柔らかくて甘辛く仕上がっています。チャーシューもほろりとほどける食感です。煮卵は半熟で味が染みており、海苔は香ばしく、メンマは細くて歯ごたえが強くとてもコリコリです。粒ぞろいの具材たちでした。

きのかわ軒の特濃中華そばは大人です。和歌山ラーメンであるにも関わらず、徳島ラーメンの面影を懐かしむ僕の心の隙間を黙って埋めてくれたからです。とんでもないイケメンですよ。

ちなみに、徳島ラーメンで例えると「王王軒」に近い味でした。要するに僕の大好きな味です。生卵を溶くと、よりまろやかな口当たりになりました。

これが和歌山ラーメン!「特製中華そば」

きのかわ軒特製中華そば1

特濃中華そばを食べて「まるで徳島ラーメンみたい~!」などと言っていては、和歌山ラーメンを食べたとは言えないのではないでしょうか。なので、再訪問して、今度は特製中華そばを頂くことにしました(大盛り、1450+150円)。

こちらには和歌山ラーメンのチャームポイントである花型のかまぼこが乗っています。

やはり、豚骨の匂いが強めなのですが、近くの席に座った女の子が「いい匂い」と言っていたので僕も心の中で「わかるぅ!」と全力で同意していました。女の子でも男の子でも、こんな風に豚骨の匂いに心を躍らせてくれる同士とはぜひ仲良くなりたいものです。

まずはスープから頂きます。やはり豪快で濃厚な豚骨の旨味を感じます。そしてそこに甘辛い醤油ダレの味が寄り添うのですが、特濃中華そばと比べると大人しくはあります(それでも十分濃い)。

ここで、僕は徳島ラーメンと和歌山ラーメンの違いに気付いたのでした。徳島ラーメンは、豚骨の出汁以上に甘辛い醤油ダレの味わいのほうが前面に出てきがちでした。それに対して、今回食べている和歌山ラーメン、もといきのかわ軒の中華そばは、濃厚な豚骨の旨味のほうが主役で、醤油ダレは左手のごとく「添えるだけ」といいますか、豚骨の旨味をうまく引き立てる名脇役といった印象でした。そして、このスープを吸った海苔がまた旨いんですよ!

きのかわ軒特製中華そば2

麺はやはりぷつんと切れる固めの歯ごたえでとても好みです。

きのかわ軒あまから丼

サイドメニューの「あまから丼」も一緒に注文しています(380円)。甘辛い豚バラ肉を乗せたご飯です。柔らかく甘辛い豚バラ肉はラーメンにもご飯にも相性抜群でした。

パワー全開!「スタミナ源気麺」

きのかわ軒スタミナ源気麺

レギュラーメニューの残りの一つである、スタミナ源気麺も頂きました(大盛り、930+150円)。

思いのほか赤くて辛そうなものが出てきましたが、実際のところはラー油の風味が効いた「旨辛」といったところです。こちらは豚骨醤油ではなく豚骨味噌スープであり、まろやかな中にコクのある味噌の味とラー油の辛さが効いています。さらに、ニラとフライドガーリックともやしが風味と食感を補強してくれます。飲めば飲むほど欲しくなる、癖になる味わいでした。底の方にはひき肉も溜まっており、ちょっとお得な気分でした。

きのかわ軒トッピング全部盛り

仕事をやり遂げて気分が良かったので、トッピング全部乗せ(600円)も注文しました。内容は特製中華そばのトッピングと同じく、ねぎ、チャーシュー、豚バラ肉、味玉、メンマ、焼き海苔となっています。スタミナ源気麺の豚骨味噌スープには、豚バラ肉もかなり合いました。

和歌山らーめん きのかわ軒 まとめ

JR名古屋駅のラーメン専門店街「名古屋驛麺通り」にある人気の和歌山ラーメン店「きのかわ軒」では、中華そば、特濃中華そば、スタミナ源気麺の3種類のラーメンを楽しめます。

中華そばおよび特濃中華そばは、ゼラチン質が溶け込むほどに豚骨の旨味が出た濃厚な豚骨醤油スープを楽しめます。また、スタミナ源気麺はまろやかな味噌豚骨スープににんにくと辛味が効いた、元気になれる一杯でした。

麺はしゃっきりとした固めの細麺で、トッピング各種も粒ぞろいでクオリティが高いです。ラーメンを構成する全ての要素がとても自分好みで、早速名古屋の「お気に入り店」の一つになりました!

徳島ラーメンが、濃厚な店からすっきりとした味わいの店まで多様だったように、和歌山ラーメンにもきっと様々な表情があると思います。きのかわ軒のラーメンが美味しかったからこそ、ぜひとも本場の和歌山市でも和歌山ラーメンを食べてみたいと思いました。

和歌山らーめん きのかわ軒
愛知県名古屋市中村区名駅1丁目1-4 JR名古屋駅 名古屋驛麺通り

営業時間:11:00~22:00

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この記事を書いた人

日本各地を渡り歩くさすらいのなまこ。食べ歩き、道の駅巡り、スーパー銭湯巡りが好き。流れ着いた地域の飲食店、道の駅、スーパー銭湯情報をブログにて発信中。【これまでの拠点】徳島、仙台、名古屋

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