(シリーズ・なまこマンの2泊3日静岡の旅【さわやか・サウナしきじ・清水港の海鮮丼】)
僕は静岡にとある未練がありました。それは、富士山を見られなかったことです!
2024年の夏に、道の駅巡りの旅で富士市や富士宮市のほうまで足を伸ばしたのですが…
富士山が!
全く見えない!!
悪天候のため、せっかく富士山の麓のほうまで行ったのに、富士山を全く見ることができなかったのです!
なので、今回の静岡旅ではきれいな富士山を心行くまで眺めるべく、静岡市駿河区と清水区の境界にある景勝地「日本平」へ行ってきました。
日本平の山頂は標高300メートル近いので、きれいな富士山を割とどこからでも眺めることができるのですが、今回は2018年にオープンした展望スポット「日本平夢テラス」にお邪魔しました。日本平山頂に建てられたテレビ塔の日本平デジタルタワーを取り囲むように設けられた展望回廊からは、富士山のみならず、伊豆半島、三保の松原、駿河湾、静岡市街を望む360度の絶景を楽しむことができます!
360度の眺望を楽しめる絶景スポット
日本平は静岡駅から約13km離れた場所にあります。日本平パークウェイというくねくねと曲がった観光道路を登ってようやくたどり着く場所なのですが、静岡駅前から日本平ロープウェイ(後述)の山頂駅まで静鉄バスの路線バスが出ているので、マイカーを持っていなくても安心してアクセス可能です。沿線には静岡英和学院大学や、静岡市立日本平動物園があり、山道に入る直前ぐらいまで、観光客のみならず地元の方にも利用されていました。
バスを日本平夢テラス入口バス停で降車すると、日本平山頂の駐車場があります。ここからでも富士山がなかなかきれいに見えていますが、日本平夢テラスはもう少し登った場所にあります。
駐車場から坂道を登ると、粗くカットされた宝石を思わせるようなガラス張りの建物が現れます。これが今回の目的地である、日本平夢テラスです。デザインを担当したのは建築家の隈研吾氏です。それにしても、旅をしていると、様々な場所で隈研吾デザインのスタイリッシュな建物を見かけますね。先日久しぶりに帰省したら、地元にも隈研吾デザインのカフェレストラン兼コワーキングスペースができていました。
ちなみに駐車場から日本平夢テラスまではほとんど離れていないのですが、かなりの急坂なので、上り下りのためのカートが運行しています。
日本平夢テラスの館内は1階が展示エリア、2階がラウンジスペース、3階が展望フロアとなっています。
1階の展示エリアでは日本平の歴史や文化をグラフィックパネルやプロジェクションマッピングにて紹介しています。日本平は、フィリピン海プレートとユーラシアプレートと北米プレートの境界あたりに位置しており、それゆえに海底の隆起が活発に起こりやすい場所でした。過去10万年で300mという激しいペースの地殻変動と、安倍川上流からの堆積物により、現在の日本平の地形が形成されたのだとか。高知県室戸市の室戸世界ジオパークセンターへ行ったときにも思いましたが、地形の変動は数字が壮大すぎて想像が及びません!何万年という年月も、海底にあったはずの地形が何百メートル隆起したというのも、なかなか想像しづらいですが、地形等がそのことを如実に示しているので、それを目にした以上は壮大すぎる事実として受け入れるほかありませんよ…
3階に登ると、そのまま展望回廊に出ることができます。
前述の通り、展望回廊は日本平夢テラスから日本平デジタルタワーの方向へ伸びており、日本平デジタルタワーを囲むように走っています。
展望回廊から眺める絶景は、まさに360度の大パノラマと言えます!静岡市と焼津市の境界近くにある大崩海岸が、その名の通り崩れている様子がはっきりと見えますし…(写真奥の崖)
静岡市街に建物が密集する様子もよく見えます。面積1411.93平方キロメートルと、一時期は日本で最も広い自治体だったことのある静岡市ですが1、実のところ人口が集中しているのは市の面積の8%に満たない平野部であるようです。所狭しと並ぶビルの奥に山々が広がる様子を見ていると、さもありなんと感じます。なお、日本平夢テラスは土曜日のみ21時まで営業しているため、夜景を楽しむことも可能です。
そして、何より素晴らしいのは富士山方面の眺めです!同じ画角に、富士山と三保の松原と伊豆半島の山々が収まります。伊豆や沼津のほうへも行ってみたいんですよね… 行くとしたら豪華な旅にしたいので、もう少し貯金に余裕ができてからですね(笑)
「茶房夢テラス」で静岡茶を楽しむ!
日本平夢テラス2階のラウンジスペースは「茶房夢テラス」というカフェになっており、絶景を眺めながら静岡茶やお茶漬け等の軽食を楽しむことができます。
「日本平煎茶」と「プレーンスコーン」を注文しました。
温かい煎茶からは、茶葉の豊かな香りが立っています。人肌よりも一回りぐらい熱いぐらいの温度で、心地良く飲むことができます。香りと共に、苦味と渋みが柔らかく口の中に広がり、落ち着きと癒しをもたらしてくれます。
そんな煎茶とスコーンが、なかなかどうして相性が良好なんですよ。スコーンは手に取った途端に、バターの良い香りが広がります。いかにも洋風の焼き菓子然りとした香りにワクワクしながら口に運ぶと、香ばしくも素朴な味わいに心が落ち着きます。まろやかで甘さ控えめのクロテッドクリームが乗っかることで、口当たりが滑らかになりますし、お茶の香りと渋みと一緒になることで、スコーンとクロテッドクリームの必要十分な甘味が良い具合に引き立ちます。
そんなおしゃれなお茶菓子を、絶景をバックに頂くのは、もう「映え」でしかありません!
なお、本当は茶房夢テラスの窓から富士山を眺めることもできるのですが、そのことに気付いたのは食べ終わり退店した瞬間でした。すなわち僕はずっと富士山を背にしてお茶を飲んでいたわけなんですね(え)
日本平夢テラス まとめ
日本平夢テラスは、日本平の山頂に設けられた展望テラスです。3階建ての建物の1階部分が展示スペース、2階部分がラウンジ「茶房夢テラス」、3階部分が展望台となっており、3階部分はテレビ塔日本平デジタルタワーを囲むように設けられた展望回廊にも繋がっています。
展望回廊からは駿河湾、富士山、三保の松原、伊豆半島、静岡の街を眺めることができ、天気が良い日にはさらに南アルプスを望むこともできます。360度どこを見ても絶景です。絶景スポットにおいて、海の景色と山並みと街の全てを満喫できるというのはかなりの贅沢ではないでしょうか?
茶房夢テラスでは、窓からの絶景を眺めながら、静岡茶やお茶菓子、軽食、ソフトドリンク等を楽しむことができます。
どこを向いても目に飛び込むのは絶景ばかりで、どこを切り取っても絵になるスポットです!きれいな富士山への未練も晴らすことができました。
なお、日本平夢テラスから少し歩くと、日本平山頂と久能山東照宮とを結ぶ「日本平ロープウェイ」の山頂駅があります。今回の旅では日本平ロープウェイで久能山の麓まで下りました。
日本平ロープウェイ山頂駅にも、家康の金の甲冑を模したガンプラや、みかんジュースの出る蛇口等の見どころがありますし、久能山東照宮の石段から見える景色も絶景です。
……ただ、清水方面へ向かうバスの時間が迫っていたので、あまり楽しむ余裕無く駆け下りざるをえませんでした。よって、富士山が見えなかったことへの未練を晴らすために行った場所で、新たな未練が生まれてしまったわけです(笑) 久能山やロープウェイを楽しむのは、次の静岡旅の宿題にしたいですね!
日本平夢テラス
静岡県静岡市清水区草薙600-1
営業時間:
9:00~17:00(日~金曜日)
9:00~21:00(土曜日)
定休日:毎月第2火曜日(休日の場合は翌平日)、年末(12/26~31)
※訪問時点での情報です。
日本平夢テラスのWebサイトはこちら↓
コメント