青葉おでん街 ニューカグヤで静岡おでん飲み!(静岡市葵区常磐町)

青葉おでん街外観2 グルメ

(シリーズ・なまこマンの2泊3日静岡の旅【さわやか・サウナしきじ・清水港の海鮮丼】

静岡おでんで、呑みたーい!

思わず野田クリスタルさんみたいになっちゃうぐらい、静岡へ行ったらやってみたいことがありました。それは、静岡おでんをつまみにお酒を飲むことです!昨年の夏に静岡の道の駅巡りをした際に、道の駅宇津ノ谷峠(下り)の天神屋にて静岡おでんを食べて「これを焼酎飲みながら食いてぇ~!」と思ったんですよ。もちろん、その時は車を運転していたので叶わぬ夢だったのですが、今回の静岡旅では、おでんの店がたくさんある静岡市街に宿泊しているので、呑みたい放題というわけです。

静岡市街には、そんな静岡おでんと一緒にお酒を楽しめる、良い雰囲気の居酒屋街があります!その名も「青葉おでん街」です。タイムスリップしたかのような風情あるお店の中で、美味しいおでんに舌鼓を打つことができます!

静岡おでんって何?

宇津ノ谷峠下りおでん
道の駅宇津ノ谷峠(下り)の天神屋のおでん鍋

青葉おでん街を紹介する前に、まずは静岡おでんについて紹介していきます。皆様ご存知の冬の風物詩・おでんですが、静岡市のおでんは皆様の知っているおでんとはひと味違います。

まずはつゆが違います。一般的なおでんと比較して、色が黒くて味も濃厚な醤油ベースのつゆで具材が煮込まれています。ゆえに、卵や大根のような白い具材につゆが染みて、真っ黒になっていたりします。

タネも特徴的です。練り物、大根、卵、牛すじを用いるのは一般的なおでんと同じですが、それ以外にも、例えば静岡で食べられているソウルフード的な練り物の「黒はんぺん」がよく使われています。黒はんぺん以外にも定番のタネがあるのですが、それはまた追々紹介していきます。

さらに、提供の仕方も特徴的で、タネに竹串が刺さっています。元々、静岡ではおでんが子供たちのおやつとして駄菓子屋で食べられていたようで、竹串はいくつ食べたか勘定がわかりやすくなるように刺されていたのだとか。

さらにさらに、食べ方まで特徴的です。一般的なおでんはカラシを付けたり、地域によっては味噌を付けたりして食べますが、静岡おでんにはカラシや味噌だけでなく、魚粉と青のりをぶっかけます。

香川県のお雑煮
香川県のお雑煮(弟より提供)

香川県のお雑煮の餅に餡が入るのと同じように、全国的に知られた料理であっても、地域ごとに独自の進化を遂げている好例だと思います。知っているおでんの姿とはかなり違っていますが、これはこれでかなり美味しそうです。

まるでタイムスリップ!?風情溢れる「青葉おでん街」

青葉おでん街外観

今回立ち寄った青葉おでん街は、駿府城駿府城公園や新静岡駅付近から常磐公園方面へ南西方向に伸びる緑地帯「青葉シンボルロード」と国道362号線が交差するあたりにあります。

青葉おでん街外観2

門をくぐると、そこに現れるのは昭和レトロな雰囲気の横丁です。ざらついたコンクリート舗装の通路の両脇には、長屋のように連なった小さなおでん屋が何軒も並び、色とりどりの暖簾と提灯を軒先にぶら下げています。くすんだ色の木枠に型板ガラスの嵌まったガラス戸からは、長年店を守ってきたであろうご年配のご主人と、ぐつぐつと煮込まれるおでん鍋がよく見えます。

青葉おでん街のおでん屋は、元は静岡の街に出店していた数々の屋台だったそうですが、戦後の市街地再開発に伴い、現在の青葉おでん街(および、昭和通りを挟んで青葉おでん街の反対側にある青葉横丁)の場所に移転して横丁を形作り、現在に至るのだそうです。

ガラス戸からは店内の賑わいもよく見えます。いずれの店舗も、10人も入れば席は一杯になってしまいます。空いていそうな店を探していると、元気そうな女性の店主から「どうぞ、空いてますよ!」と誘われたので、その店に入ることにしました。見てみると、席はタイミング良く空席でしたし、おでんもたくさん仕込まれていて、好きなものを選び放題でした。丁度良さそうですね。ここで飲むことにします。

快活な女性のご主人が営むおでん屋「ニューカグヤ」

今回お邪魔したのは、青葉おでん街の一番奥にあるおでん屋「ニューカグヤ」です。他の店舗と同様に、店内は定員10名ほどのカウンター席から構成されています。壁にはおでんやドリンクのメニューが貼られており、かなり豊富に揃っています。

メニューが豊富だと何を頼むか悩ましいです。ましてや、こちとら静岡おでん初心者なわけなので…

ニューカグヤおでん盛り
おでん5種盛り(1320円)

ですが、ニューカグヤにはおすすめのタネを盛り合わせた「おでん5種盛り」があるので安心です!内容は大根、牛すじ、黒はんぺん、タラの白焼き、しのだ巻きとなっています。白焼きにしのだ巻き?聞き慣れないおでんダネですが、果たしてどのような味なのでしょうか… 早速味わっていきます。

これは旨味の暴力ですよ…!

どのタネにも、濃いめのつゆがしっかりと染みています。特に、大根につゆがしっかりと染みていますね!つゆを吸って一段と美味しくなっています。つゆには牛すじの旨味も溶けており、奥深い味わいとなっています。

ニューカグヤおでん盛り2

黒はんぺんというのは、サバやあじ、いわし等の青魚で作った練り物で、身だけでなく骨や皮も一緒に挽いていることから、ざらついた独特の舌触りと、骨の髄まで出た複雑な魚の旨味を感じられます。

タラの白焼きは、スケトウダラのすり身を素焼きしたもので、静岡おでんによく用いられるタネなのだそうです。柔らかく弾力ある食感と魚の旨味の中に、つゆをたっぷりと蓄えています。

しのだ巻きは油揚げで白身魚のすり身を包んだ、これまた静岡おでん特有のおでんダネです。油揚げの柔らかな食感と、すり身の弾力ある食感の対比が楽しいですね。そして、やはりつゆをたっぷりと蓄えています。

どのタネにも濃いめのつゆがしっかりと染みているのですが、そこに魚粉と青のりをぶっかけた日にはもう大変です。ただでさえ旨いものに、旨味をかけて加速させるので、満足度が跳ね上がりますね。

あれだよ。キツネ耳の女の子が、巫女服を着るがごとき破壊力!

何が破壊されるんですか!

ニューカグヤおでん&静岡割り
麦焼酎静岡割り(770円)

そんな静岡おでんと一緒に楽しんだのは、麦焼酎の静岡割り(抹茶割り)です。静岡らしいものを飲みたくて、頼んでみました。

静岡割りはとても軽やかに飲めてしまいます。焼酎の風味とお茶の風味の親和性が高く、さわやかなのど越しでごくごくと飲めてしまうんですよ。静岡おでんを食べて、口の中に濃い味が広がったところを、静岡割りが良い感じに洗い流してくれます。この組み合わせは無限に飲めてしまいそうです。

まさに『上善水の如し』だね… 良いお酒は水のようにごくごくと飲めるんだ。

『上善水の如し』はそういう意味の言葉じゃないです!1日本酒の名前に引っ張られてますね!

おでんがとても美味しかったので、今度は気になったタネを単品でおかわりしてみました。

ニューカグヤ追加注文
しのだ巻き、黒はんぺん、卵(各220円)

しのだ巻きと黒はんぺんをおかわりして、新しく卵を注文しています。卵にも濃いつゆが染みて良い色になっていますね… 黄身にまで染みています。ゆで卵は半熟派ですが、火の通りきったおでんの卵の黄身につゆが絡む感じがとても好きです。

気になったおでんを一通り味わったところで、ニューカグヤを後にしました。風情あるおでん横丁で、静岡おでんを肴にお酒を飲むという最高の体験ができて大満足です!

青葉おでん街 まとめ

青葉おでん街は静岡市葵区常磐町にあるおでん横丁です。

昭和レトロな雰囲気の残る小さなおでん店が集まっており、風情溢れる雰囲気の中で、おでんとお酒を楽しめます。店舗によってはおでん以外のサイドメニューもあります。

どの店舗も気軽に入れる雰囲気ですし、はしご飲みをしてみるのも楽しいと思います。なお、一部店舗はキャッシュレス決済にも対応しています。

今回お邪魔したニューカグヤは快活な女性のご主人が営むお店で、一見さんの僕にも気さくに話しかけてくださいました。店が小さい分、良い意味でお店の方や他のお客さんとの距離が近く、一期一会の交流を楽しみながらお酒を飲めます。人気のタネを盛り合わせた「おでん5種盛り」もあるので、静岡おでん初心者の方でも試しやすいですよ!

ニューカグヤ
静岡県静岡市葵区常磐町2丁目3-6 青葉おでん街

営業時間:17:00~23:00(土曜日は0:00まで)

定休日:水曜日

※訪問時点での情報です。

  1. 老子の言葉。万物に利益を与えながらも、他と争わず器に随って形を変え、自らは低い位置に水を置くという水の性質を、最高の善の例えとしたもの。(参考:デジタル大辞泉)

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この記事を書いた人

日本各地を渡り歩くさすらいのなまこ。食べ歩き、道の駅巡り、スーパー銭湯巡りが好き。流れ着いた地域の飲食店、道の駅、スーパー銭湯情報をブログにて発信中。【これまでの拠点】徳島、仙台、名古屋

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