【名古屋カレーうどん】若鯱家

味噌煮込みうどん、きしめん、ひつまぶし、味噌カツ等、名古屋メシは非常にバラエティに富んでいますが、実はカレーうどんも名古屋の名物グルメの一つなのです。

実際に、名古屋にはカレーうどんを提供する店が多いようで、一部ではスパイスとして使われるターメリック（うこん）が二日酔いに効く、との理由で呑んだ後の〆としても親しまれているのだとか¹。

名古屋のカレーうどんの特徴は後程説明していくとしまして。今回は名古屋流のカレーうどんを味わえる名古屋発のチェーン店「若鯱家」にお邪魔しました！

名古屋のカレーうどんはドロドロで動物の旨味が力強い
味噌煮込みうどんもあります
若鯱家まとめ

名古屋のカレーうどんはドロドロで動物の旨味が力強い

今回は地下鉄名城線茶屋ヶ坂駅から徒歩10分ほどの場所にあるショッピングモール、アピタ千代田橋店のレストラン街に入居している「若鯱家アピタ千代田橋店」にお邪魔しました。

看板に「うどん・そば・どんぶり」と書いてある通り、通常のうどんやそば、丼もの等、和食全般が一通り揃った和食ファミレスなのですが、やはりイチ押しは入り口のところにも大きく書いてあるようにカレーうどんですね。季節限定の「夏野菜の冷たいカレーうどん」や、ルー（スープ）が真っ黒で辛味の強い「黒辛カレーうどん」、味噌煮込みうどんにカレー粉を溶かした「カレー煮込みうどん」等、カレーうどんだけを見てもラインナップが豊富です。さらに、天ぷらや牛肉、激辛台湾ミンチ等のトッピング類も充実しており、うどんを自在にカスタマイズ可能です。

カレーうどんといえば「白いワイシャツにスープが飛んで悲劇が！」というイメージもありますが、若鯱家ではカレーうどんの注文時にエプロンのサービスもあるのでその点は安心です。

というわけで、看板メニューのカレーうどんに、牛すじどて味噌煮をトッピングしてみました！（税込1030+280円）

これが名古屋のカレーうどんか！

一見よくあるカレーうどんのようで、よく見ると黄色みが強いような？

うどんをリフトアップしてみます。なかなか強い麺ですね。一般的なカレーうどんよりもスープの粘稠度が高く、天下一品のこってりスープばりにどろどろしています。

一般的なカレーうどんはもっとスープがシャバシャバしていたと思うけれど、若鯱家のカレーうどんのスープは2日目のカレーばりにドロドロだね！ハッピーシュガーライフ²か！

また刺さる人が限られそうなたとえを…
「2日目のカレー」だけで十分に伝わりますよ。

そんなどろっとしたスープは、カレーとしてのピリピリとしたスパイシーさがしっかりとしているのもさることながら、出汁の旨味もしっかりと感じることができます。「旨いうどんに旨いカレーをかけただけのもの」ではなく、スープも麺もきちんと「カレーうどんのスープとして」、あるいは「カレーと一緒に煮込む麺として」旨くなるように作られているところがとても好印象でした。

スープを「カレー」として見ると、なかなかスパイスが効いていて、ピリピリと刺激があります。とはいえ辛すぎるというわけでもなく、市販のカレールーでいうところの「中辛」あたりだと思います。よほど辛味が苦手でなければ子供でも美味しく食べられる程度ですね。

一方で「出汁の効いたスープ」として見ると、鶏ガラの力強い旨味をベースに、和風の出汁が効いていて、全体的に和を感じる方向の味わいになっています。そして、この出汁の旨味は、カレーの味わいにも負けていません。

うどんもコシが強くしっかりとした硬さです。カレーとしても出汁としても旨いスープに負けておらず、強い存在感を放っていますし、食べ応えもあります。思えば、味噌煮込みうどんに入る麺も固めでしたし、名古屋人は固めのうどんが好きなのかもしれませんね。（味噌煮込みうどんの場合には、煮込んでくたくたにならないようにあえて強い麺にしているのかもしれませんが。）

トッピングした牛すじどて味噌煮は、ほろりとほどけるほどに柔らかく煮込まれた牛すじと、ぷりぷりのこんにゃくに、甘辛い味噌の味がとてもよく染みています。スパイシーなスープの中で、牛すじ土手味噌煮の味が良いアクセントになっていました。