【読書記録】なまこマンの読書メーター 2023年12月

2023年12月読書 趣味・物欲

気まぐれに本を借りてみて、久しぶりに本を読んでみたら、読書が楽しくなりました。そんな感じで年が明けました。2024年もいろいろな本を読んでいけたらと思います。

今回は2023年12月に読んだ本の紹介です。「知らなかった世界に触れる」をテーマに、今まであまり触れてこなかったジャンルの本を読んでみました。

・「青春18きっぷパーフェクトガイド2019-2020」
・「誤植読本」
・「異世界料理バトル」
・「読んで味わう古典落語の傑作101噺と見て愉しむ江戸の暮らし」

の4冊を紹介します!

青春18きっぷパーフェクトガイド2019-2020

青春18きっぷパーフェクトガイド

青春18きっぷパーフェクトガイド2019-2020(イカロス出版)
谷崎竜・著

あまり触れたことのない「鉄道趣味」に関する本を読んでみました。この本では青春18きっぷの仕組みや豆知識、各地のターミナル駅から青春18きっぷを活用した観光ルート等、青春18きっぷ初心者の欲しい情報が簡潔に紹介されています。

青春18きっぷは、学校の長期休みのある春・夏・冬に合わせてJRが販売する特別な乗車券です。2023年12月現在の価格は12050円です1

このチケットを使うと5日間、全国各地のJR線の普通列車の自由席、BRT、JR西日本宮島フェリーの全線に乗車ないし乗船可能となります。すなわち、1日あたり2410円で乗り放題というわけです。たとえ東京から新山口という途方もない距離であっても、移動時間が概ね1日に収まるならば2410円で行けてしまうのです。ちなみにこれは極端な例ではなく、2023年現在で実際に実行可能な例です2。ちなみに東京駅から運賃約2400円で行ける距離は東北本線だと栃木県の西那須野駅、東海道本線だと静岡県の富士駅あたりです。

ここまでの解説で青春18きっぷが「とてつもなく安く、どこまでも行ける乗車券」であるということがわかって頂けたかと思いますが、さらに、青春18きっぷは途中下車も自由であり、沿線の観光も自由に行うことができるのです。

ところで、リニア中央新幹線の工事が進んでいます。これが完成すると、名古屋から品川までが40分で結ばれるといいます。ちょっとよくわからないぐらい速いです。リニア中央新幹線は極端すぎるにしても、今の日本は速達性の高い新幹線や飛行機が拠点間移動を担っているように思います。早く着けば確かに、その分目的地での時間を長く使えます。タイパことタイムパフォーマンスは大いに結構ですが、車窓を見ながらのんびりと移動する時間もまた旅情の一つだと思うのです。

青春18きっぷの旅はタイパとは対極にあると思います。都市部から山間部までバラエティ豊かに移り変わっていく車窓の景色を楽しんだり、待ち時間の少ない接続良好な乗換駅を探したり、あるいは待ち時間にぶらり途中下車してご当地の味を楽しんだり等「普通列車で移動する時間を最大限に楽しむ旅」なのではないかと思いました。

なお、拠点間移動の役割を新幹線に奪われた在来線ですが、現在は観光列車を運行している路線も多いです。風光明媚な沿線の景色や、個性的な内装をゆっくりと楽しませるという、速達性とは真逆のアプローチで戦っています。移動時間を楽しむスローな旅というのもそれはそれで需要がありますし、青春18きっぷで乗れる観光列車も多いです。

鉄道好きが、鉄道のどこに魅力を感じているのかが少し分かった気がしました。時刻表を見て旅のスケジュールを決めることも、車窓の景色を楽しむことも、駅弁を楽しむことも、車両のデザインを楽しむことも、全部引っくるめて青春18きっぷで楽しめます。社会人となり、まとまった時間をとることが少し難しくなりましたが、機会があれば青春18きっぷでの長旅を試してみたいと思いました。

誤植読本

誤植読本

誤植読本(東京書籍)
高橋輝次・著

タイトルが気になって借りてみました。近現代の文筆家たちの「誤植」にまつわるエピソードを集めたエッセイ集です。

作家や出版関係者たちにとって、原稿の校正作業というのは切っても切り離せないものです。原稿を活字にして印刷する際に生じる間違いは校正作業によって取り除かれていきますが、校正作業も人の手によるものなので、どうしても見落としがあり、全ての誤植を取り除くこともできないし、逆に校正の際に間違いが生じたりすることもあります。これは「校正畏るべし」と出版関係者や作家の間で言われています3

原稿は作家が自ら書きますが、活字にして印刷するのは印刷所の人が行います。ゆえに作家の意図しない形に読み間違われて誤植が発生し、作家が歯がゆい思いをすることもあれば、杓子定規に校正されて、作者の意図したリズム感が崩れることもあります。一方で、憎むべき誤植によって面白い新たな解釈が生まれることもあるようです。

そんな、文字を扱う者にとって切っても切り離せない究極のあるあるネタが校正や誤植なのです。森鴎外や井伏鱒二といった大作家たちも誤植や校正には惑わされていたようで、エピソードが収録されています。

この本は2000年に初版が発表されており、エピソードはそれよりもさらに古い時代のものなので、原稿が原稿用紙への手書きで、印刷が活版印刷だった時代の話が多分に含まれていると思われますので「今はこういうことはやっていないんじゃないの?」と思うところもありますが、今は今で原稿作成も入稿もデジタルで行われており、それはそれで誤変換による誤植が大量に発生していそうです。

僕もブロガーという文字書きの端くれなので、誤字脱字に関する悲喜こもごものエピソードの数々は非常に興味深かったです。やはり、自分の意図したことが誤字脱字のせいで意図したとおりに伝わらないのは悔しいですね。誤字脱字が生じないように気をつけて書いているつもりではあるのですが、それでもたまに誤字脱字をしてしまいますし、気付いたら歯がゆく思いながらもこっそり直しています。この記事にも誤字が見つかりませんように!(ありました)

異世界料理バトル

異世界料理バトル1巻

異世界料理バトル(双葉社)
東国不動・著

いわゆる「異世界転生もの」です。「小説家になろう」という小説投稿サイトに投稿された作品が書籍化されたもので、3巻まで刊行されています。

とある高校の1つのクラスが「魔王と戦うための戦力」として丸ごとファンタジー世界に「英雄」として召喚されました。友人たちが強烈な戦闘適性を持っていた中で、主人公の葛城隼人(ハヤト)の適性はありふれた「料理人」でした。しかし、料理が好きで食へのこだわりの強いハヤトにとって、料理人はむしろ願ったり叶ったりの天職で、現代日本の食の知識を武器に食堂を始めて繁盛させたり、S級料理人と呼ばれる凄腕の料理人との対決に勝利したり等「無双」していきます。

初めて読んだ、俗に言う「なろう系」作品だったのですが、話が早いのが良いですね!異世界への召喚の経緯とか、深掘りしようと思えばもっと深掘りできるところだと思うのですが「いいからさっさと無双させろ」と言わんばかりにモノローグでどんどん進んでいきます。ですが、これはこれですっきりと設定や世界観が頭に入ってきます。このスピード感のまま、キャラクターたちが授かったチート能力や、現代日本の知識を武器に異世界で無双していくので、読んでいて爽快感があります。世知辛い現代社会では、誰しも現在の暮らしに多少なりとも不満や鬱屈とした思いがあるでしょう。だからこそ、主人公が自分の適性や好きなことを武器に活躍し、英雄となっていくこの手の物語は支持されるのかもしれません。

「異世界料理バトル」というタイトルですが、1巻の時点では料理バトルらしいシーンはごく一部で、尺のほとんどがハヤトの料理人としての成功に割かれています。心なしか、1巻序盤と終盤とでハヤトの人物像を比較すると、成功に調子に乗り始め、周りが見えなくなってきたようにも思えます。これが今後の「バトル」で鼻っ柱を折られ、そこから心を入れ替え再起する展開の布石となるのでしょうか。1巻だけを読んだ段階では物語があまりにも平板すぎたので、できたらそうであってほしいです。

読んで味わう古典落語の傑作101噺と見て愉しむ江戸の暮らし

古典落語

読んで味わう古典落語の傑作101噺と見て愉しむ江戸の暮らし(自由国民社)
河合昌次・監修

今までの人生でほとんど触れたことのなかった「古典落語」に触れてみようと思い、借りてみました。

江戸時代から明治時代にかけて作られた古典落語の傑作が101噺チョイスされており、そのあらすじが紹介されています。さらに、一つ一つの噺から垣間見える江戸時代の人々の暮らしや文化についても紹介されています。粋を良しとする江戸っ子の精神性や、長屋での庶民の暮らし、遊郭・吉原での艶話等、古典落語の噺は江戸時代の世相や風俗を知っていればこそより楽しめますね。

落語はだじゃれのような言葉遊びのサゲ(オチ)やとんちの効いたサゲだけが多く、かと思えば時に「この先は本が破れている」というやや強引なサゲもあり、ウィットに富んだ笑いであるように思いました。こういうユーモアのセンスは現代にも通じますね。

落語がどういう方向性の笑いなのかを知ると、桂歌丸師匠がアキラ100%さんを引き合いに裸芸を否定したエピソードにも納得がいく気がします。生み出される「笑い」という結果は同じでも、話芸を極めた落語家から見れば、脱いで笑いを取るのは「反則」みたいに思えますよね。まあ、アキラ100%はアキラ100%で職人芸だとは思いますが。

特に印象に残った噺は「たがや」という噺でした。殿様に啖呵を切るだけでは飽き足らず、無礼者と斬りかかってきた侍を返り討ちにして殿様の首まで落としてしまうという「風刺漫画でもここまではやらんだろう」というぐらい過激な展開ですが、ここまで吹っ切れた展開だからこそ爽快感もありました。上に不満を持つのは、どの時代の民衆も同じなのですかね。

落語というのは平たく言うとオチが広く知られている笑い話だと思います。ゆえに、どう楽しむのだろうかと疑問がありましたが、噺の内容だけでなく、それぞれの落語家が噺をどのように演じるかを楽しむものだといいます。お笑い芸人として20年以上芸歴を重ねた山崎邦正さんや世界のナベアツさんも、それぞれ月亭方正や桂三度として落語家に転身しています。落語には人を惹きつけてやまない魅力があるのですかね。YouTubede落語の動画を見てみたいと思いました。

知らない世界を知るきっかけになります

2023年12月には、今までの人生で触れたことの無かったジャンルに関連する本を読みました。世の中には、全てを網羅しきるのは到底無理なほどに多くの事柄が存在します。知らない分野の知識は興味深いものであるし、図書館の本は知らない世界へと旅立つ一番身近なきっかけであるのだと改めて実感することができました。

2024年も様々な本と出会いたいです。

  1. タイトルの通り、この本の情報は少し古いので当時の価格である11850円で紹介されていました。
  2. この本の発刊された時期にはダイヤの関係で、新山口よりさらに先の小倉まで行けました。
  3. 『後生畏るべし』という格言のパロディ。

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この記事を書いた人

日本各地を渡り歩くさすらいのなまこ。食べ歩き、道の駅巡り、スーパー銭湯巡りが好き。流れ着いた地域の飲食店、道の駅、スーパー銭湯情報をブログにて発信中。【これまでの拠点】徳島、仙台、名古屋

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